見出し画像

ソードクイーン(2019年11月11日)

今日は小アルカナのソードのクイーン。

ソードは風の元素で、知性や伝達を表します。
感情を伴わず知性により判断します。
伝達に関わるというのは、例えば土の元素が表す肉体に、水の元素の感情と火の元素の精神が収められていて、すると風の元素は血液のように循環させそれらを運びます。
散らす、分散させる、切断する、というのが風の元素です。

人物カードのクイーンは、キングの意志を受胎する大地です。
具体的な働きはナイトやペイジの担当ですが、クイーンは意志をイメージにします。
キングが空腹を示し、クイーンが食事のイメージを作る、するとナイトはレシピを示す、ペイジはスーパーへ買い物に行き調理する。

ソードのクイーンは、意志や伝達における受胎を表します。
カードの絵柄にあるように、右手に持つ剣を天に真っすぐに向け、左手は意志を受け取っています。
右手も左手も天に向けられているということは、目の前の具体的なことに関心を持ってはいません。
つまり現実的に何か生み出そうというよりも、「たくさんの知恵をもたらす」のがソードのクイーンでしょう。

今日のサビアンシンボルは、蠍座19度「聴いてはしゃべっているオウム」です。
この度数は、巫女のようにメッセージを受け取りそのまま言葉にするような、頭では処理できない高速の意志を受け取ります。

肉体をもった私たちの知性は感情や身体性と結びつき、大変に低速です。
たとえば寝ているとき見る夢は、とても長い物語を体験していたはずが、起きてみると1分しか経っていなかった、ということもあります。
夢は肉体を超えた領域での体験なので、それは非常に高速なのです。

自我を不在にさせ、主体と客体が切り替わったとき、通常の知性では処理できないものを受け取ります。
巫女は自分で考えてはいけないのです。
その意味を理解しようとした瞬間に、その意味は失われていきます。

聴いてはしゃべっているオウムのように、ただそのまま発する方が正しいのです。
つまり深く考えずに、そのまま流れに身を任せていく。
蠍座19度は、本当の自分に導かれるような、天から受け取った意志に導かれていくような、そんな度数です。

ソードのクイーンは具体的事柄に関わっていません。
ただ受け取り伝えるだけです。
それは蠍座19度のように、高次の意志を受け取っているからにほかなりません。
ソードといえば、知性の面で優れ、判断や選択において力を発揮しますが、クイーンは誰とも関わらず集中して意志を受け取り、それを伝えていきます。
ソードのクイーンは、判断するというより伝達する力を表しているでしょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?