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カップエース(2020年10月23日)

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今日は小アルカナのカップエース。

今日のサビアンシンボルは、蠍座1度「観光バス」です。サインの始まりは、そのサインの性質が強く押し出されます。1という数字は、目的や意図は明確にあり、だけど目的地や着地点は決まっていません。1の数字は、理由の説明できない衝動的な行為として表れます。自分でも何をしているのか、何のためにしているのかわかりませんが、わからないからこそ興味が向かい、関心を持ち、対象に惹かれていきます。

天秤座は風のサインで、蠍座は水のサインです。風から水への移行は、バラバラになったものがギュッと集められます。お米が寄せ集められギュッとお結びになるようなものです。一人一人自転車で自由に走っていたのが、集団でバスに乗り込み、同じ目的を果たそうとします。観光バスは、同じ目的を持つ集団ですが、はじめから顔見知りではありません。目的が先にあることで、出会うことができる集団です。

蠍座の支配星である冥王星は、外との扉の働きをし、新規の意識を持ち込みます。蠍座は、より上位の意識が侵入してくることによって自己変容することが目的です。自分が持っていないものを持っている人、できないことができる人、そういう人の腹の中に入り、自分が変化するまで離れることはありません。

7番目のサイン天秤座は、地上から天上へ向かって7階段を上ると、あと一段足らずに天に届きませんが、8となると一段プラスされます。この新規に追加される一段は、より上位の意識の一番下の階段です。地上から上る意識は、より上位の意識のお腹の中に取り込まれ、支配されることによって、自己変容していきます。

私たちはもともと恒星のお腹の中で、恒星に支配されて生きていますが、マトリョーシカのように重なった次元は、個人がどこまで意識できるかによって生き方は大きく変わります。マトリョーシカのように型共鳴していればよいのですが、一番小さなマトリョーシカだけまったく別物の形をしていることがほとんどでしょう。

蠍座1度は、観光バスに乗り、見ず知らずの人たちと体験や感動を共にすることで、親密な関係になっていきます。観光から帰ってきても、特別な体験だったと思い返すかもしれません。

上位の意識に包まれるとき、たとえば恒星に包まれるときは、言葉にしえない感動や心地よさがあります。そしてその先には「消える」とか「死ぬ」とか、個人が消される体験をします。自己変容の過程は生まれ変わりの体験です。

恒星でなくとも、持っていないものを持っている人、集団、組織に対しても同じでしょう。女性なら男性に、男性なら女性に、中小企業が大企業に、大企業が中小企業に、小国が大国に、大国が小国になど様々な関係性が考えられます。

水の元素の始まりですから、意味を考えたり、判断しようとする必要はありません。始まりの感情は、何か崇高な感動があり、気持ちは盛り上がり、とても意味のあることが始まったと感じるものです。これはカップエースが表すものです。

カップのカードはすべて、器と液体のセットで描かれています。土の元素が表す器とは価値観や信念体系であり、何かしら欲しいものが決まっていて、それが満たされるということです。観光バスで言うなら、「東京タワーを見たい」という目的があって、そこに人々が思いを寄せるということです。

主人の夢で面白かったのが、「電車の車両に人がすし詰めになり、その車両を巨大な女性が持ち上げ、すし詰めの人たちをシャコシャコシャコシャコと食べる。」というものです。これも蠍座1度のような夢ですが、個人がより上位の意識の腹の中に入る様子が表れています。旦那さんはこれを見て「ぎゃああああ」って言ったそうです。上位の意識に取り込まれるとき、個人意識が残っていると、というか慣れないうちは恐怖を感じるものです。

蠍座の自他の区別がなくなるような結合力は、ときに恐ろしいものですが、蠍座1度はカップエースのように、新鮮さや純粋さで満たされた、感動を伴う体験でしょう。

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