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カップ9(2020年7月18日)

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今日は小アルカナのカップ9。

9の数字は、何にも縛られず着地することなく自由に動き回ります。
8は囲いの中で力をため込み10は環境に入ることで拘束されますが、9は具体的なものを持たず、精神性や哲学性、信念や信条によって旅をします。

カップは感情や情緒を表すので、カップ9は感情が対象にしがみつかず、重いものをぶら下げていないので自由で軽やかです。
肉体や目の前の具体的な物事に感情がつかまっていると、高次の意識にまっすぐに繋がりませんが、カップ9の表す軽い感情は、何も掴まず何も持つことがないので、近所から世界、恒星へのアクセスも可能でしょう。

軽い感情、軽い体というのは、人間関係や目の前の出来事に拘束されていないことを言います。
信念体系として堅い殻があるのなら、そこから出ることはないし、愛する人から離れたくないと思うなら、肉体を超えて遠くへ行こうとは考えもしないでしょう。

今日のサビアンシンボルは、蟹座26度「豪華さに満足と幸せを感じ、長机の上で読書をしている人々」から蟹座27度「渓谷での嵐」です。
13時ころ27度に入ります。

26度の超越的な力を内包し満たされた生活は、27度で嵐に見舞われます。
27度は、定着した恒星の力を明け渡すようなシンボルに見えますが、27の数字を考えるとカップ9のような軽やかさに見えてきます。

27は2+7=9で9の系統です。
27は9の身軽な精神の旅と、18の9に相応しいものを探し出す性質との両方の性質を持ちます。
27は心にあるものを発展させ、具体的に見出そうとする向上心を表します。
すると嵐によって安定した生活が失われるというより、より身軽になり、どこまでも追い求めるという意味が強調されます。

嵐は蟹座から抜け出すきっかけになり、受容性から能動性への変化を促します。
26度で恒星の力に満たされているのなら、27度ではそれを放出する準備が始まります。
ぶら下げている重いものを向上心によって手放し、カップ9のように、人間関係や気がかりなことに縛られず自由に活動する様子は、獅子座の性質をうかがわせます。

「ぶら下げているものを手放す」というのは、惑星をぶら下げた太陽から自立した恒星太陽へ、ということでしょう。

カップ9が環境に依存せず単独で体験できるものとして、松村先生はクンダリニをあげ、この体験は「頭の蓋を開いてしまうので16塔の体験だともいえる」と述べています。
だとすると蟹座27度は、外からの影響ではなく内的な嵐によって、安定した信念体系が壊され、すっきり解放されるのではないでしょうか。
15悪魔のカードの内側から放たれる力がなければ、16塔の体験は起こらないように、26度で力が満ちていなければ27度で頭の蓋は開かないということでもあります。

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