見出し画像

16塔(2020年10月22日)

https://www.instagram.com/tanakayukari_tarot/

今日は大アルカナの16塔。

今日のサビアンシンボルは、天秤座30度「哲学者の頭にある三つの知識のこぶ」です。頭に積み上げられた知識、あるいは知識のこぶは三つあります。29度で思考と感情と身体に橋をかけ、それぞれの限界を越えることを促したように、30度の三つの知識とは三分節を指しています。頭にあるということは、脳の三分節、人脳、羊脳、虫脳と言うこともできます。

30という数字は10が三つで、思考と感情と身体がバランスよく統合化されています。天秤座30度は、それぞれが全惑星意識を獲得したと考えてもよいかもしれません。惑星意識では思考と感情と身体はバラバラの方向を向き、何一つ満足に取り組むことができません。天秤座30度の三つの知識が全惑星意識を表しているなら、地上原理に閉じ込められた社会内自己ではない本質的自己が目覚めるはずです。

7番目のサインである天秤座は、大地から天に向かい7階段を上りますが、あと一段のところで天に届くことはありません。7という数字は常に追い続ける数字で、言葉は誰にも届かず、届かないから生み続けます。だとするなら天秤座30度は全惑星意識とは程遠いものになります。

反対に7という数字を上から下りてくる7とした場合、大地に接触することはできず、水の大地に降り立ちます。ならば全惑星意識です。天秤座は横の繋がりの中で、人から向けられる評価によって客観的な自分を構築しますが、人からの評価では社会内から出ることはありません。より永遠で普遍的な自己を見出すためには、肉体から飛び出した体験の中で客観的に自分を見る必要があります。

自分の癖は、周囲の人から指摘されるとか、衝撃的な出来事によって気づくことが多いと思いますが、これはとても受動的なことだと思います。夢の体験での自分の視点は、常に客観的です。客観的に自分を見ているということです。たとえば「遅刻しても堂々としていれば何とかなるでしょ」という傲慢な女性が出てきたとき、夢の中ではその傲慢さを客観的に見つつ、その女性の感覚も体験しています。これも自分だと知っています。つまり夢では主体と客体がいくらでも入れ替わるので、言われていたはずが言っていて、怒られていたはずが怒っているという体験になります。

夢を使って癖をあぶりだすことは、積極的で能動的だと思うわけです。天秤座が普遍的な知恵や自己を見出そうとするなら、夢の体験こそ有益です。また陰陽化していない高次な意識や、洗練された全惑星意識の非物質存在に触れるなら、それは永遠で普遍的な体験であり知恵となります。

7番目のサインである天秤座の段階では、普遍的自己を見出しても、自己変容していません。故郷の恒星を見つけ出し、包まれる体験をしても、それによって根底から自己が変化するには至っていません。目覚めるたびに肉体に収まり、いつものように今ここを生きる自分に同調するようにです。

天秤座30度は、肉体がある以上今ここから飛び出すことなく、統合化された思考と感情と身体によって地上生活を楽しむかもしれません。あるいは上から下りて来た7の数字が当てはめられる天秤座なら、実はマカバを手に入れようとしていたのかもしれません。思考と感情と身体が統合化され、7つのチャクラが活性化すると、どの次元にも同調可能です。

16塔のカードは、1+7で7の力が反対側に向かいます。7の外側に向かう力が内側に向かって走り出し、塔の中で圧縮された力が上部の蓋を吹き飛ばします。既存の信念体系から飛び出し、飛び出すと同時に塔の下部が割れ、塔は筒になります。

そういえば昨日は3女帝のカードで、生命の樹では16塔のカードと重なります。なにか生み出そうとするとき、内側から破裂し、均衡が崩れています。

今日の夢では、高層ビルの最上階の最も高い部分のロフトにいて、ビルと同じ高さほどの津波が来るのを待っていました。泡を含んだ美しい高波を見て私は、窓を開けておいた方が安全だと言いました。ギリギリのところで窓を開けると、代わりに板やタンス、ガムテープが窓を塞ぎ、波が入ってくることはありませんでした。津波に対して、はじめは下に下りて遠くに逃げようとしたのだけど、そうじゃないな、と思って上にどんどん上がっていたので、塔の体験だったのではないかと。私は波をビルの中に入れたいと思っていたけれど、結局入ってくることはなく、だけどここで意識喪失しています。

新月のとき冥王星を象徴とする蛇が、首に巻きつき入り込んできましたが、今日の夢と繋がります。良いのか悪いのかわかりませんが、私は骨が折れるなら先に折っておけ、みたいなやり方をしがちです。津波に流されるなら窓は開けておこうと思い、蛇が巻きつくなら取り込んでやろうと思います。

今回の体験では、まだ塔のカードも新月の意味も完了はしていません。

天秤座30度は、自己変容するため蠍座へ飛び込む準備をしています。塔のカードが筒として機能するためには、思考と感情と身体は統合化されている必要があります。塔のカードは上位の次元へ飛び、ここにいる自分があそこへ行くのではなく、自分がその対象になってしまう、という自分を失う体験です。意識喪失します。

次の蠍座は自他の区別がなくなるほど他者との関係性を深め、自己変容していきます。主体と客体が入り混じることで、天秤座の客観的普遍性は自己を変容させ、普遍的自己へと生まれ変わります。

天秤座30度は、統合化した思考と感情と身体を筒にして、普遍的自己という恒星に飛び込もうとしています。まだ塔の蓋は開いていませんが、次の蠍座1度「観光バス」で、塔はバスになって飛び出します。開かない蓋を前にして、何も変化しない自分にがっかりすることは、信念体系が壊れる瞬間かもしれません。変化しない、他の人と何も変わらない自分に気がつくことは衝撃的です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?