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20審判(2020年11月17日)

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今日のサビアンシンボルは、蠍座26度「キャンプファイヤーをつくっているインディアンたち」です。06:40頃26度に入ります。

25度で地上のものに詳しくなり、素材とその組み合わせによる仕組みを、統合的に見ることができるようになりました。地上原理に詳しくなると、自らが人柱となり、恒星の力を地上に持ち込むことができます。人柱になるのは肉体であり、肉体を持った私です。

26度のインディアンは、より明確に恒星としての生き方を打ち出します。ユングが出会ったアメリカの原住民プエブロ族は、自分たちは太陽の子であり、自分たちの祈りによって太陽が運行していると信じていました。これだけを聞くと、ジオセントリックチャートの太陽のように、太陽の周りを回っているのは自分たちなのに、まるで太陽が自分たちの周りを回っていると錯覚し、自分という個人が太陽のような絶対的なものだと思い込んでいるように見えますが、プエブロ族はそうではありません。

ユング自伝2-思い出・夢・思想-にあるプエブロ族の言葉はこうです。

「つまり、われわれは世界の屋根に住んでいる人間なのだ。われわれは父なる太陽の息子たち。そしてわれらの宗教によって、われわれは毎日、われらの父が天空を横切る手伝いをしている。それはわれわれのためばかりでなく、全世界のためなんだ。もしわれわれがわれらの宗教行事を守らなかったら、十年やそこらで、太陽はもう昇らなくなるだろう。そうすると、もう永久に夜が続くに違いない」

プエブロ族はアーキタイプとしての太陽を地上に持ち込み、太陽の子として、大地ではなく世界の屋根に住んでいます。恒星のアーキタイプの中で生き、アーキタイプとして生きています。ユングはこれを「神話に生きる、神話を持って生きる」という言い方をしています。

蠍座24度で山から下りてきて、25度で地上に詳しくなった26度のインディアンたちも、恒星のアーキタイプとして生きているでしょう。地上的な横の繋がりに依存することなく、いついかなる場所でも自らの創造の中に生きることができます。

蠍座が次のサイン射手座の火を宿し、水の中で火を燃やそうとし始めるのが26度です。恒星意識という火を宿し、キャンプのように定住することなく、地上での生活をはじめます。どこでも家にすることができるキャンプは、どの信念体系にも足を着けず、キャンプファイヤーの火を燃やしながら、火が燃えるところが家である、という生き方になります。

今日のカードは20審判。20という数字は2の系統で、2は1を対象化します。20は10を対象化し、10という限られた時間と限られた空間によって生じる流れから自立します。時間に依存すれば、時が経てば忘れていき、時間が解決してくれることを待ち、空間に依存すれば、物質や肉体に縛られます。

審判のカードは、限られた時間と限られた空間によって生じる流れを対象化し、激流の中で自立するので、それは時空に穴をあけるようにも見えるでしょう。今ここにないものを引き出すことは、時空を吹っ飛ばしています。「過去からの流れと未来からの流れが対消滅する」と言いますが、これをイメージ化するなら、ドラえもんのタイムマシーンが移動する筒のようなものです。

なぜタイムマシーンのイメージを持ち出したかというと、前に夢で見たからです。「死はなくなる。死という概念そのものがない。」という解説の夢で、死んだのび太君に書いているしずかちゃんの手紙は、死んだのび太君に届いていて、だけど死んだのび太君の手紙は生きているしずかちゃんには届かない、死んだのび太君は「死は存在しない」ことを訴えているけれど、それはしずかちゃんには届かない、そしてタイムマシーンで未来へ向かい、死んだのび太君に会おうとする、という内容でした。

このしずかちゃんとのび太君のやり取りは、過去からの流れと未来からの流れの対消滅を表しています。肉体は終わりますが、自己は永遠です。永遠の自己に存在の根拠が移ると、恒星意識で生きることになります。何にも依存することなく、意志と想念によって人生を進めていきます。

私たちは、「ちょっと視点をずらす」ということですら難しいほど、環境にぴったり張り付き、あらゆるものに影響を受けています。この「ちょっと視点をずらす」ができれば、立っていた場所が見え、何に影響を受け、何を考えさせられていたのか知ることができます。するとどんな前提もなくなり、今ここにないものを引き出すことができます。

審判のカードは、恒星意識で生きることを表し、蠍座26度のインディアンも同じです。いついかなる場所でも、自らの創造の中に生きます。

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