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ペンタクルス5(2020年8月30日)

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今日は小アルカナのペンタクルス5。

今日のサビアンシンボルは、乙女座8度「最初のダンスの練習」です。
環境に左右されないためにも、躍動感や情緒を外界に依存しないで、自ら生み出す練習をする度数です。

7度の「A harem.」を「ヴェールと同じ発想に基づく居室」と見たとき、軸がなく、ゆらゆら変化しているように見えるけれど、実は、大荒れの海も海底は静かなように、変わることのない自己を守っているのではないか、と言いました。
この絶えることのない永遠の自己である火を、8度では、環境の影響に頼ることなく任意に燃やします。

つまり7の自動的で、ある意味受動的な流れをせき止め、8で溜め込み蓄積し、能動的な力に変えます。
恒星を軸に生きるにしても、今ここでどう生きるかは、肉体を持つ「私」の役割だと思っています。
恒星に軸を合わせるには、肉体側の在り方が重要であることと同じです。

地上とエーテル界以上では法則が異なるので、夢の体験はそのまま地上に持ち込むことはできません。
夢でもらった物があるなら、物質世界で同じ物を手に入れることは賢明な判断ではないと考えます。
その物の意味を与えられたということで、具体的に役立つから教えられるということはまずありません。
むしろ地上的に形にしてしまったものは、「形骸化した」ということになります。

だから、明日どうすればよいかとか、次の仕事の展開方法など、具体的なことは受信側の人間が生み出す必要があります。
意味や意図は必ず与えられています。
つまり何をしてもいいわけで、ここに地球ならではの楽しみがあります。

具体的に教えてくれないことに、繋がっていないとか、高次は厳しいと感じることもあるようですが、それは完全に誤りです。
繋がっていないこともないし、厳しくもありません。
こちらが軸を合わせればいいだけ、ということです。

乙女座の第2グループは、土の中でも火が消えないことを確認するように、肉体の中で自己という火を燃やし続けます。
これは地上に根拠を置かない、天上的個性を確立していくうえで重要なことです。
乙女座8度は、恒星と軸を合わせ、スーフィーのダンスを踊るように地上を楽しむ、そう考えるとおもしろいです。

乙女座6度7度で、地上的価値観を軸にするのなら、8度は環境に依存しない能動性を育成しようとします。
恒星を軸にするのなら、地上における光と影、善と悪など二極化した世界を楽しみながら、力を漏らすことなく溜めこみ、個性の核にします。

ペンタクルス5は、土が枯れ果てることで、火と風が元気になります。
お金がたくさんあり、維持すべき家や仕事があり、守るべき家族がいるとなると、精神や思想は火を消すように弱くなり、形骸化した価値観に生きるようになります。
お金がすっからかんになり、本気でお金を作ろうとするとか、家も仕事も家族もなくなったとき、神秘体験や神の恩恵を感じることができるのは、このカードが表すものです。

一なるものが分割した4元素は、循環し、お互いが影響し合うことで成り立ちます。
畑の土を耕すように、土の元素も火や風の力によって呼吸する必要があります。

乙女座8度は、土を凌駕する火が働きます。
ペンタクルス5のように土を手放し、つまり環境に期待せず依存せず、自らの火によって自らを刺激し、楽しもうとします。
7度の「ヴェールと同じ発想に基づく居室」を拡大し、隠されたこの部屋を個性にしようとします。
火でできた土を作ろうとしているようにも見えてきます。

恒星に生きると、土の元素に頼ることはないので、お金も家も仕事もなくても、変わることのない自己を持ちます。
ペンタクルス5は、土の元素を手放し、なくなればなくなっただけ増える、と考えることもできます。
恒星を軸に生きると、物を溜め込み、物に支えられることはなくなるので、「あると思えばある」「来いと言えば来る」となります。

火でできた土、つまり恒星を軸にした個性を確立するには、環境や他者に対する期待も依存も手放す必要があるでしょう。

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