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カップクイーン(2019年11月22日)

今日は小アルカナのカップのクイーン逆位置。

カップは水の元素で、感情や情緒、「気」を表します。
「気」は粘り気があり、対象をとらえ離しません。
空間を同じにするだけで、同じような気持ちになったり、言葉を介さずとも感情が伝わるのは、この「気」の働きだと言えるでしょう。

人物カードのクイーンは、キングの意志を受け取る大地です。
意志を具体的なイメージにします。
たとえば、「平和」という意志に対してどのようなイメージを抱くのか。
そのイメージをクイーンが育みます。
実際的な活動はナイトとペイジが受け持ちます。

カップのクイーンは、情感の大地なので、それは海のように愛情深く、育む力があると言えます。
天の意志を受け取る「海」とイメージすると、それは巫女やシャーマンのような存在が考えられるでしょう。
高い受容性と愛情深さ、深い理解力などを表し、それは予知やビジョン視に関わります。

今日のサビアンシンボルは、蠍座30度「ハロウィンの悪ふざけ」です。
どのサインも最後の度数30度で、そのサインの性質を吐き出します。
全身全霊でそのサインを否定したり、まとめ上げたり、こだわってみたりします。

蠍座の場合は、シンボルの通り「悪ふざけ」をします。
蠍座は他者との深い関係を生むので、いざ抜け出そうとしても事態は大きくなっていて、その渦から抜け出すことは容易ではありません。
内面にあるものが他者に伝わり、感情と感情が躍動しながら現実化する行為は、関わる人を縛っていきます。
なんとなく始めたことでも、人を巻き込んでしまえば、もう後戻りできないことも多々あるのです。

蠍座30度では、こういった人間関係や環境への依存心を「悪ふざけ」することで手放します。
29度で命乞いをするほど深刻に感じられていたことも、どうでもよくなって、とにかくこの関係を断ち切りたいと思うようになります。
「ここから出さえすれば道は開ける」のです。

おばけも面白おかしくしてしまえば笑いの種になります。
そうして悲しみや痛みを和らげるかのように、大切だったものを茶化すことで飛び出そうとします。

カップのクイーンは逆位置です。
底なしの深い愛情も洪水のように危険なものになり、すべてを洗い去ろうとします。
どこへたどり着くのかもわからない流れの中、形あるものは崩れ、大切だったものは流動化していきます。
このカードの逆位置は、悲劇的なものを表すこともあります。
感情が揺れ動き不安定になることが、依存という感情の海から抜け出す力となるでしょう。

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