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ワンドのエース(2019年10月10日)

今日は小アルカナのワンドのエース。

ワンドは火の元素で、精神性や哲学性を表します。
まだ形になる前の勢いのある意欲や、限界を軽く超えてしまう意志などを表します。

エースは1。
何かが始まることを意味します。
どんなものも円環になっているので、ここから始まるというよりは、「何かが終わり次が始まる」と考えるのがよいでしょう。
つまり、まっさらな状態から生れるものはなく、必ずより大きな次元から受け取ったものがあったり、過去の体験を蹴り上げて未来へ進むように、いきなり始まることはなく、続いているのです。

ワンドのエースは、剣のように真っすぐなものではなく、より自然な形で、それは植物が芽を出し成長していくように、生命力あふれる勢いのある意志を表します。

水をさされれば倒れてしまいそうな、新しい意志や意欲です。
土の限定性も、まだ何も決まっていない純粋な意欲を消してしまいます。
風は火をあおり、その意欲を空高く燃え上がらせます。

ワンドのエースは、まだ何も決定しているわけではありません。
ただのびのびと純粋な意志を伸ばしていくことを表しています。
つまり、創造意欲ややる気、新しいビジョンやアイデア、と読むことができるでしょう。

今日のサビアンシンボルは、天秤座17度「引退した船長」です。
天秤座の16度で船着き場をなくした船長は、現場から離れ、遠くからその出来事を判断しようとします。

他人の思いに流されて、気がつけば落としどころをなくしてしまった。
あちらにもこちらにも良い顔をしたように思われ、誰を信頼したらいいのかわからない、そんな状況から足を洗います。

そしてその出来事を振り返り、波に揺られるような気持ちで、あれでもないこれでもないと思いを巡らせます。
理由を求め、どうすべきだったかを考え、その出来事を反芻することで、なにか答えを得ようとします。

とことん考えつくすのが天秤座17度です。
周囲の雑音に反応しながらも、ぶつぶつと独り言を言っているような、まだ形になることのない答えを求めています。

天秤座16度では反対側のサイン牡羊座の侵入を受けました。
牡羊座は火のサインです。
侵入した火を、天秤座17度では自分自身の意志や意欲に変えようとしています。

なにか大きく変化してしまい、その結果自分自身の中に芽生える何かがある。
それを育てようと考え抜いているのです。

ワンドのエースは、天秤座に侵入した牡羊座のような、自分勝手だけど生命力あふれる新鮮な意欲だということです。

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