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カップのキング(2019年10月31日)

今日は小アルカナのカップのキング。

カップは水の元素で感情や気を表します。
水は分離することなく、どんなものも結びつけます。

人物カードのキングは意志をもたらすものです。

水の分野での意志とは、「集合意識を扱うもの」と考えられます。
流行を考えてみても、これは集団感情が生み出すものです。
集合意識に意志を発生させると、それは波及し多くの人が共有するものになります。

感情の大きな流れに意志を落とし込む人、それは流行を生み出し、世の中の流れを読み、感動を与えることもできます。

またあらゆるものが螺旋階段のような円環になっています。
意志を打ち出すキングですら、受け取ったものがあり、それを意志として打ち込むのです。
特にカップのキングは、天と人を繋ぐもの、つまりは神官のような存在も思い浮かびます。

今日のサビアンシンボルは、蠍座8度「湖面を横ぎって輝く月」です。
7度「深海潜水士」では、深層心理に潜り込み「自分」を取り戻そうとしました。
流動的な海の中では、むしろ水圧だけが頼りです。
全身に圧を感じることで、「ここにいる」と実感するのです。
掴んだはずのものもどこかへ流れていき、真に「ここにいる自分」しか頼りになりません。

8度では眠りから目覚めるように、深海から海面へと浮上します。
湖面に映る月が、まるで水の底から浮き出て水面でゆらゆらと揺れているかのようにです。

深海で確かに手ごたえを感じたものが、水面でゆらゆらと揺れます。
つまり心に浮かんでくるものを静かに待ち、その印象を大切にします。
答えを出そうとせず、「自分とはこういう人間だ」と決めつけず、判断と判断の間にある微細なものをとらえていきます。
それは今まで見たことなかったものに気づかせます。

カップのキングは湖面に浮かぶ月のような印象を受け取っています。
それを静かに観察し、湖の底に沈むことも飛び出すこともせず、つまり感情に溺れることなく決めつけることもなく、集団意識の影響を受けない真の意志を持つのです。


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