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ソードエース(2020年10月31日)

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今日のサビアンシンボルは、蠍座9度「歯科の仕事」です。08:40頃9度に入ります。9という数字は、環境に入る前の、まだ何になるかわからない、柔らかく強い信念や価値観を表し、サインの9度はそのサインの精神性を表すと言います。

蠍座は、自他の区別がなくなるような関係性によって、自己変容することを目的としています。境界線を越え相手の中に侵入し、侵入すると同時に自分の殻が破れます。本質的自己である恒星に包まれるとき、肉体を持った小さな自己が消えるように感じます。恒星から肉体に戻ったとき、明らかに自分は変化しています。これが自己変容です。

このような蠍座の精神性は、「歯科の仕事」というシンボルに表れています。歯を硬くなった自我だと考えると、異物である食べ物を歯で噛み砕き飲み込む様子は、自分という信念体系によって、自分のものでない信念体系を噛み砕き理解できるようにし、自分自身に取り込むことを表しています。

歯科の仕事は、硬くなった自我を削ったり新しくしたりするので、なかなか容易なことではありません。人は変わらない、変わりたがらないものですが、不要な部分を削り新しくする行為は、蠍座らしいと言えます。

虫歯は大人なら誰でもあるもので、なんでもかんでも直すべきではないとも言われています。悪さをしないのなら下手に正そうとしない方がよく、だけど全身に菌がまわらないうちに治療した方がよい歯周病もあります。微妙な噛み合わせによって、全身症状が改善される場合もあれば、反対に治療によって絶え間ない頭痛が始まることもあります。

信念体系とはその人独自のバランスがあります。外から見ればいびつな箱でも、本人にしかわからない美しさがあり、それは内側からしかわからないものでしょう。箱のいびつさとは、虫歯や歯並びの悪さであり、他人のそれを直したいと思う人もいれば、自分自身のロゴスに従い作り直す人もいます。

以前見た夢で、記録というか記憶が時系列に並び、そのうちの一つを訂正すると並び順が変化する。たとえばタイトルをわかりやすく書き換えると、あ→ん順になってしまうから、時系列を守りたいなら、元々あった個所を覚えておかなければいけないと。「これが歯医者の仕事だ」と言われました。

信念体系は記憶の蓄積によって硬くなることを考えれば、記憶を訂正し並び替えることは、蠍座9度の歯科の仕事と言ってもよいかもしれません。記憶は思い出すたびに改変されるにも関わらず、過去は絶対だと思い込んでいます。記録も記憶もまったく当てにならないもので、書き換えも可能です。ただ全部が変化するので、変化したことに気づきませんが。

今日のカードはソードエースです。ソードは、歯医者のドリルを表していそうです。自己変容は自我が揺らぐ危険な作業で、蠍座の水によって主客が混ざるとき、貫かれる意志や消えることのない精神性、壊れることのない器が必要です。つまり水以外の元素、火と風と土が必要です。

剣は先へ行くほど鋭くなり、集中力がどんどん高まることがわかります。ソードはロゴスであり、貫かれる意志です。硬くなった信念体系を書き換えるとき、なにを基にするのか。軸にしている信念体系を削ったり継ぎ足したりするには、より上位の信念体系に基づかなければいけません。つまりソードエースが表すロゴスは、上位の意識のものです。

地上的信念体系の治療ならば、恒星意識に基づいて整えるのがよいです。実家から飛び出し社会内自己という軸を作ることもありますが、永遠の普遍的自己を生きるには、恒星意識が基になります。

蠍座9度は、恒星意識の宿る剣を用いて、信念体系を再構築していきます。骨に合わせて肉がつくように、ロゴスに素材が引き寄せられ、世界が構築されます。歯科の仕事は、一か所治療すれば全体を調整しなければいけないので、ひとつの癖やこだわりを変化させるわけでなく、ロゴスによってすべてが再構築されます。

それは、まったく新しい視点が生まれるということでもあります。少し軸が移動したことによって、座標が変わり、見える世界すべてが変化します。蠍座8度で湖面を横ぎり恒星に飛び出したことを考えれば、戻ってきた地上の見え方が一気に変化するのは当然のことです。

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