カップのキング(2019年10月9日)
今日は小アルカナのカップのキング。
カップは水の元素で、感情や気を表し、結合力や融合力をもちます。
なんでもくっついてしまうので、水の元素に「それぞれ個々に」という意味はなく、共感され共有され、同じ思いになっていきます。
人物カードのキングは、意志を発生する人を表します。
日本という国を考えるなら、キングは天皇です。
天皇はこの国のあり方や意志を表す存在です。
具体的にどうしろこうしろという存在ではなく、ただそこに在るだけで意志を発しています。
カップのキングは、水の元素において意志を決定します。
そこにいるだけで、同じ思いでみんなが一つになっていくような存在です。
カップのキングというとジャニーさんを思い浮かべるのですが、母のような父のような存在で、会社を一つの意志にまとめ上げます。
たくさんの人の感情の海の中で、自分自身も確かに融合されているのだけど、決して流されることはない、ということ。
流されているけれど流されていない。
流されながらその本質すら変えてしまう力があるということです。
今日のサビアンシンボルは天秤座16度「流されてしまった船着き場」です。
どのサインの16度も、反対側のサインの侵入をうけます。
天秤座ならば牡羊座に侵入されます。
正反対の性質を受け入れることで、そのサインは力強く成長していきます。
天秤座は外に開いているサインで、誰かの話を聞かなければ自分のことがわからない決められない、だからこそどんな些細な考えでもすぐに形になりやすい、というのが天秤座。
牡羊座は自分を押し出していくサインで、どうしたらいいかわからないからとにかく主張していく。
環境に受け入れてもらうために、生きていくために、個人を押し出していきます。
天秤座が牡羊座に関わったなら、それは自分勝手なわがままに巻き込まれ、どうしたらいいかわからなくなるでしょう。
それはまるで船着き場をなくした船のように。
親身になって話を聞いていると、だんだん相手の思いに巻き込まれて、どんどん自分とかけ離れたことをし始めてしまう。
あっちにもこっちにも親身になって、どこが落としどころかわからない。
天秤座16度には、そんな意味があります。
カップのキングが出たということは、天秤座16度の悲惨ともいえるこの状況ですら、上手に乗ることができるということです。
ゆらゆら他人の意見に左右されながら、大きな視点と大きな心で流れるならば、それは自分自身の可能性を引き出すことになるはずです。
個人の中に閉じこもっているうちは安全だけど、他人の影響を受けると決めてしまえば、それは容易に個人を超えてしまうでしょう。
ということでカップのキングは、大いに人に流されて自分の枠を軽く飛び越えてしまおう、と言っています。
キングは絶対の意志だから、流されても個人の限界を突破しても、ぶれることはないのです。
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