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2020.05.19 まっすぐな雨の降る日

昨晩から降っている雨は、風に吹かれていなくて上から下までまっすぐ落ちているような音だった。めずらしく思って窓を開けたまま寝たら、夢にまで雨の音が流れ続け、ほんとうに寝たんだったか起きて聞いていたのかわからなくなった。

自宅勤務が3ヶ月目に入って、急に体のどこもかしこもが緩んでいるように思い始める。全身鏡にうつせば元のままの腰や脚がみえるが、じかに手で触ると気づくようなやわらかさが気になって仕方がない。そうして肉は緩んでいるのに、骨は縮こまっている。後ろで手を組むと、その腕の上がらなさにからだ全部で緊張してしまう。腕をまわすと、胸のまんなかあたりで何かが剥がれるような感触とパキンという音がして、それで自分の肋骨が観音開きになるところを想像する。

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