『ある読書家と少女の話』
どうしようもない事はたくさんある。
雨は止める事は出来ないし季節を変える事なんてもっての他だ。それに伴う人の心もまたゆっくりと変わっていく事も決して変える事が出来ないのだと思う。
それでも人はゆっくりと、その変化を受け入れつつ前に進んでいく。それもまた当然の事だ。
僕は病院に勤めている。
別に医師として八面六臂な活躍をしている訳ではない。
リハビリテーションのスタッフとして日々お年を召された方々と共にゆっくりとした日々を送っているのだ。
そんな日々の中ゆっくりと、というかそ