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キレイナクモヲ
カカウト
エンピツダシテ
デテミタガ
クモハ カタチヲ
カヘテヰタ 七歳(大正十ニ年十一月)

絵本では、母:古代子さんの表記を尊重して「蜘蛛」の絵を採用していますが、そもそもは「蜘蛛」ではなく「雲」の間違いではないか、という異説も根強くあります。
すなおに詩をたどってみましょう。
戸外でキレイナクモを見つけ、屋内にエンピツをとりに帰って戻ってきたら、クモハカタチヲカヘテヰタということですから、カタチヲカヘタのは、動物の蜘蛛というより、空に浮かぶ雲と考えるほうが確かに自然な気がします。

母・古代子がどうして(蜘蛛)と表記したのか、それはわかりません。
誤解・間違いは世にごまんとあります。出版物の誤字・脱字・誤植も無数です。今日は面白い本をご紹介。高橋輝次編著『誤植読本増補版』【ちくま文庫2013年6月 刊】おススメです。( ⇒ 外部リンク
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