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ミンナノビヨウキガ
ヨクナツテ
フトンモ オネマモ
ホシマシタ
父チャン ケフハ
オルスデス
 七歳(大正十ニ年十一月)

千鳥の母 古代子も病弱だったようです。百年前、胸の病気は「不治の病」でした。千鳥の「ナツヤスミ ニツキ」には
バンカタ、母チヤンガ オイシヤサン二、イキナサツタノデ ワタシモツイテイキタ。(大正十二年八月三日)という一文があります。
同じ日記の 八月二十九日には、こんなおだやかなやりとりも‥。
カラカサノ モヨウノ キレイナ小ブトンヲヌツテモラヒマシタ スルト カアチアンハ ソノ小ブトンヲキテ ネコロンデ ヨイキモチダトイツテ 
マツノモヨウノ 小ブトント カヘコヲシヤウト イヒナサイマシタ。
ケレドモ カラカサノ小ブトンハ モヨウガアカイカラ カアチヤンニハ ニアヒマセン トイヒマシタ。

陽だまりの中、母と娘の 束の間の安息=平安のワンシーンが 目に浮かんできます。
【千鳥の詩文のすべては HP「田中千鳥の世界」で公開、読むことが出来ます。】




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