愛するということ 感想

人と別れて、愛ってなんだろうか。そんな疑問から、愛するということを読み始めた。

•読書感想


人間は根源的に、孤立から逃れたい。だから一体感を得たいという欲求がある。これから逃れる方法として、愛がある。

読む前は、愛するという行為は、この時間だけ、この人だけ。と、単体のイメージだったが、愛とは、「生命力を高めて、能動的かつ生産的に、外界と関わっていく姿勢である。(意訳)」為。単体ではなく全てであった。そう捉えると、その人と関わっている時間は、その人を愛そうとしたが、他の人に向ける関心は弱かったり、仕事終わりにぼんやりと過ごしていたりするので、それは分離されており、フロムの考えの中では、愛せていなかったとなる。

また本書では、父性と母性を比較して、冒険的で規律や社会を生き抜く術を教える条件的な愛を与える父性と、全てを肯定する無条件の愛がある母性を、育て上げる事が成熟に繋がると、書いていて、自分の中で、どっちが足りていないか、また、これをやったらこれを与えるよという、条件付きの愛の父性が、管理職っぽく感じて、管理職には、この条件を満たさなかったら、差別をするという、父性が必要なのかと思った。他に、自分を信用するという事が不足している事を感じた。

•読書メモ

愛の能動的な要素とは、配慮•責任•尊重•知である。愛する者の生命と成長を積極的に気にかける配慮。他人の要求に応じれる用意がある責任。その人自身のために、その人なりのやり方で成長していって欲しいという尊重。関心を向けて相手の立場に立ってその人をみる知。である。

この知は、自分は〇〇と思っているから、相手も〇〇と思っているという、投影状態をするのは良くないよと書いてある気がした。

愛は技術なので、身に付ける為には修練がいる。
規律、集中、忍耐、最大限の関心。客観性、理性、謙虚さ。また、信じる事への修練。信念を持つ為の勇気。


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