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「産めよ殖やせよ富国強兵!追いつけ追い越せ近代国家!」

例えばでピックアップすると
●昭和16年「産めよ、殖やせよ」は太平洋戦争直前、兵力・労働力の増強、人口大国日本を目指すスローガン、多子家庭に対しての優遇策を提示、特に多産の家庭には表彰制度があり、無子家庭や独身者には公立の課税をさらに課すなど優遇策と冷遇策が明確に提示されていたそうです。

※昔は兄弟が多かった、というのはこの政策の影響もあるそうです。
(その他には、多めに生まないと大きくなる前に亡くなって減るから、多く生んで仕事を手伝わせる、などなど)

●当時の新聞には「従来の西欧文明にむしばまれた個人主義、自由主義の都会的性格がいけないのだ」「自己本位の生活を中心にし、子宝の多いことを避ける都会人の多いことは全く遺憾至極である」「目指せ人口1億人」なんてな事が書かれていたそう。

※謎に「自由は良い事だ!」「自分本位で考えよう!」と言う人がいるのはこういった締め付けがあったのでその反動で言ってる事が多いんですよね、実際にその方がいいという根拠があって言ってる訳じゃないんです、西洋文化への憧れとか雰囲気の話?、別にいいんですけど一長一短なんだなと。外国っていいよね~マネようぜ~って人は昔からいたようです。

●質素倹約、質実剛健「国民貯蓄増強方策」日本人の貯金好きのルーツはこの政策?

※質素倹約で貯金好きで健康趣向、一見何も問題ないように思えますが、日本全体の経済的には余裕があればある程度は「贅沢的に」使かって頂かないと経済の回りが良くならないんですよね、なので一概に「質素倹約は良い事」というイメージになるのは実はあんまり良くはない?、なのでやはり一長一短。

●明治4年「富国強兵」(人民平均の理)は学制、兵制、税制の改革、殖産興業の近代化。殖産興業は近代的産業を育てることがおもな目的で、官営模範工場の建設、交通や通信の整備、貨幣・銀行などの金融制度の整備などが進められました。

※強化しないと外国に乗っ取られそうな時代でしたし、人が増えても混乱しないようにルールを強化、また戦争になっても統制出来るようにの「国民マインド」の準備が始まったわけです。このお蔭でトラブルや事故を減らそうと動けばちゃんと効果が出る国になった訳ですが、逆にトラブルにならない為のルールなのに何故かルール違反をネタに市民同士でもめたり、悪を排除して全員を善人に統制しよう(実はこれ、自由と個性を奪う行為)としたりしだすのでこれもまた一長一短。

※よく「江戸時代は良かった」なんてな話を聞きましが、あれは良い部分だけを見ればの話しで、
江戸時代総人口約3000万人中、武士7%、町人5%、公家1%、その他2%、百姓85%

つまり水戸黄門に出てくる町娘ですら実は5%の富裕層、その富裕層の良いところだけ見ればそりゃ良くみえます。(私なんか田の中で田中なのでどう考えても85%の百姓の方w 「百の姓」つまりその他大勢って意味の名称)

よく「良いところ」だけを見てマネようと考えますが、実際は5%の町人を成り立たせるには85%の百姓が必要である、というシステム全体の構成やバックグラウンドも見ないと成り立たないんですよね。

YouTubeを見るためにはWinOSかアップルのOSが必要なのと同じで、PCにブラウザのプログラムだけを入れてもPCは動かないのと同じです。(パソコンはBIOSとOSを入れて初めてパソコンぽっく動く)

なので「明治より前の暮らしに戻そう!」ってな事を多くやると非課税世帯が増えて、稼ぎが多い人から多く税金を取るしかなくなるので「累進課税(所得税)爆上げ!累進消費税爆上げ!」みたいな事になる(反作用として他のシステムも変える必要性が出てくるわけです)そうなると大企業とかお金持ちが海外へ逃げ出すって事にもなりかねないらしいので政府的にはそっちの人口はあまり増えられると困るらしい。なのでこれも一長一短。

●昭和35年(1960)「国民所得倍増計画」「貿易為替自由化大綱」とか、昭和39年(1964)「海外渡航自由化」、昭和47年(1972年)日本列島改造論、昭和51年(1976)ロッキード事件、1955~1973年「高度成長期」1986~1993年「バブル景気」※もはや闇が深すぎるので今回は割愛

こうして見るとバブル崩壊まで日本が元気で景気が良かったのは、皮肉なことにこれら政府の政策のお蔭でもあったというのが見えてきますね、そりゃ人口が3,000万人から1億2,808万人にまで増えるのですから、それだけ物が必要になるという状態、それはもうとんでもない売り手市場(公害出してでも突き進んだ)更に後進国へどんどん進出して在来魚を食べつくすブラックバスかの如く大躍進(後に反撃を食らいますが)

景気が良かったのは自分たちの実力と努力のお蔭だと思ってる人とか多いと思うのですが、こうしてみると皮肉なことに政治や政策のお蔭も大きいというのが見えてきますね(昔に流行った成功の法則とかが役に立たないのはこのギャップのせい)

じゃあ少子化が問題なのであれば増やした実績のある同じ政策をすれば?
戦争危機とか言えばまた増えるんじゃね?

とか考えちゃいますが、どう考えても日本の土地の面積から考えるとこれ以上増やすのは多すぎですし、戦争は勘弁です、なので問題は目標の1億人を超えた後の事を考えていなかった事?そもそも昔の政策が無茶だった事に気が付くのが遅かった?

まぁ済んだ事はしょうがないとして「昔のままの財政制度設計では立ち行かなくなる」というのならそれはそっちでちゃんとやれよってな話なのですが、「人口が減る」というのが経済にとっても良くないのは分かるので減りすぎないようにの政策は必要だとして、そこだけ見てどうにかしようとしないで、上記のようにどんな事も一長一短なのですから、昔の政策の影響の良かったところ悪かったところ、もう必要無い習慣などを整理する(セクハラとかパワハラとか体育会系をどうにかしたように)という事も子育て支援と同時にしていかないと、シンプルに「子育てしたくない気まずい社会環境が残り続けるだけ」になるんじゃないかな~と。

理想の(謎の)教育を施したユトリなのに、社会に出た時に馴染めなかったですよね、あれと同じ、社会環境の方にも同時に手をいれないと同じような事になるんじゃないかな~と。

まぁ私なんかこういう小学生の時に教わったような事しか知りませんがもっといろいろあるんだろうな~と。(学がないものでWikiからの引用で失礼いたしました)

参考年表
1868年(明治元年)明治維新(人口約3,480万人)
1894年(明治27年)日清戦争
1904年(明治37年)日露戦争
1937年(昭和12年)日中戦争(人 口約6,920万人)
1941年(昭和16年)真珠湾攻撃~
1945年(昭和20年)終戦「国民貯蓄増強方策」
1967年(昭和42年)人口1億人突破
1993年(平成5年)バブル崩壊
2008年(平成20年)1億2,808万人 (ピーク)

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