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チャのお話 その1 【異変】

昨年の梅雨の時期だからもう1年くらい前になるのか。当時、チャはちょっと前から食欲がある素ぶりだけして、実際はあまりご飯を食べようとしなかった。いつも舌を出しているから口内炎持ちだというのは知っていた。それがちょっと悪化してて食べづらいのかと思い、猫仲間みんなで見守っていた。最初の頃はスープ系のウェットを食べていた。しかし、それから一週間近く経つと半分以上食べ切れなくなった。それでも毎朝ご飯をあげる時間にチャはやってきた。日に日に食べる量は減っていった。
そしてある朝、ぐったりとうつ伏せになったチャが目の前にいた。心配そうにクロが必死にチャの身体を舐めている。
「やばいんじゃないか」理屈抜きにそう思った瞬間、気づいたらチャは僕の腕の中にいた。クロは警戒心が強いから奥への方へ引っ込んだ。

クロには見えないようにそっと車に乗せた。初めてじゃかいかな。間近でチャの顔を観察するように見たのは。早速LINEで猫仲間に画像を送った。さらに写真を撮ろうとしてあることに気がつく。チャの歯茎、耳、目が黄色だった。あれ、ひょっとしてこれって。

保護する直前のチャ。必死にクロが守っている感じだ。

立て続けに画像を送る。するとすぐに返事がきた。それは「黄疸」じゃないかと。思った通りの返事だ。果たして人間と同じ意味で「黄疸」何だろうか。もしそうなら肝臓が悪いってこと?
自分で考えても結論はでない。それはわかっている。でも悪い病気じゃないと思いたいから、違う答えを見つけようとした。でも時間がない。たまたま今日は休みだ。もう病院に連れて行くしかない。どこがいいだろう。地域猫なんて見てくれるところあるかな。猫仲間から連絡が来た。隣町の病院なら見てくれるという情報だった。
財布の中には2千円くらいだった。カードがあるしいいかと思い、すぐに隣町へ向かった。

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