現在・過去・未来の直接客

左袒(さたん)の略を布く

前号にて、企業活動における味方とは、

1)顧客

2)利害関係者

3)支持者

の三種類であることを述べました。味方の核は、

内核)お金を払ってくれる人=顧客

外核)お金を貸してくれる人=利害関係者

で、具体的に、外核は、

・売り上げるための労力を貸与してくれる従業員

・売上の元になる物資を供給してくれる仕入れ先

・お金そのものを融通してくれる株主や銀行

です。経営三資源のヒト・モノ・カネですね。


会社を存続させるのが経営者の責任ですので、

・お金を稼ぐ人も、

・お金の元になる物資も、

・お金そのものを貸してくれる相手も、

重要な関係者です。たとえ売上金が無くても、資金を借りられるなら、企業は潰れませんからね。

そうした内核と外核の周囲には、色調差のあるグラデーションのように、支持者が、層になっています。

色合いの濃い支持者もいれば、薄い支持者もいます。

具体的には、取引の終わった顧客、親類縁者、友人知人、ファン、OB等です。


この三つ(顧客、利害関係者、支持者)が味方で、

味方を増やすための戦略が、筆者の説く経営戦略「味方が増える戦略を布く」
で、

「味方が増える戦略を布く」

では長いため、左袒(さたん)の略を布く(左袒とは、味方することの意)、

左袒布略(さたん ふりゃく)

の四文字に凝結しました。

では、どうやって顧客、利害関係者、支持者を増やせばよいのでしょう?

直接客には、現在客、体験客、未来客がある

それぞれの企業が、それぞれの経営戦略を布いていると思いますが、経営戦略「左袒布略」における顧客戦略は、

A)取引中のお客さん(現在客)を重視するのはもちろんのこと、

B)取引が終わったお客さん(体験客)も、

C)未来のお客さん(未来客)も、

直接客と見なして接触します。ぶっちゃけ、

「お金をもらったらハイさようなら」ではありませんよ?接触し続けましょう!

ということです(顧客戦略は接触戦略へ連鎖します)

なぜなら、

B)体験客は、紹介者という重要な間接客になり得る

C)未来客は、一年後、五年後の売上金を、もたらしてくれる

からです。


新規のお客さんを紹介してもらわなくていいのであれば体験客を蔑ろにしても構いませんし、

五年後に会社が潰れている予定でしたら、未来客なぞ必要ありませんが。

新規のお客さんを紹介してもらいたかったら(紹介は、最強の新規営業)

五年後も、会社を存続させるつもりなら、

B)体験客

C)未来客

とも接触していきましょうね?ということです。


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