今日はサカナクション初のオンラインライブ!
今日(2020/08/15)はサカナクション初のオンラインライブですね!
僕は前の記事で書いたように、8/15分のみを事前購入してます。
で、ファンの方ならご存じでしょうが、TOKYO FMの[SCHOOL OF LOCK!]のサイトでは、このオンラインライブについて、リスナーの質問に山口一郎さんが答える形で紹介されています。
・「サカナクション初のオンラインライブ『SAKANAQUARIUM 光』記者会見 (前編)」
・サカナクション初のオンラインライブ『SAKANAQUARIUM 光』記者 会見 (後編)
それでは、僕なりにこの質疑応答を振り返ってみましょう。
(リスナーの質問がQ、山口一郎さんの回答がAです)
Q:今回の事前4000円、当日4500円という価格は、どう決めたのですか?
A:他のミュージシャンに合わせた。本当はもっと高くしたかった。予算に一億かけてるから! それほど予算がかかった理由は、主にカメラと照明。ただのオンラインライブではなく、ライブ映画の生配信と受け止めてもらえば。
前に僕が書いた記事では「オンラインライブで4000円は高い!」と言ってみたのですが、音楽業界の相場としては高いわけではないようです。
このあたり、最近の僕が音楽関係に全然お金をかけなかったのがバレますね。
それにしても、予算は一億、と明言するのが、山口一郎さんらしいですね。
ライブ映画うんぬんについては後述します。
Q:ライブの時はお客さんの反応によって自分のテンションが変わると言ってましたが、今回お客さんがいないなかでどうやってテンションを上げるというか……盛り上げるんですか?
A:多分、盛り上げるようなことはしない。ただ、観ている方々がハッピーになるようなパフォーマンスはする。例えれば、ミュージックステーションのような生放送音楽番組に出るときのようなテンション。その緊張感を共有できるようなオンラインライブにしたい。
生放送の音楽番組という例えはわかりやすいですね。ただ、有料ですので、テレビ番組と同じような内容では観ている僕たちは納得できないでしょう。はたして、どのような演出を用意しているのでしょうか?
Q:今回のオンラインライブの内容を擬音で表現してみてください。
A:『……あぁ……、あー……!はー……!あっ。……うん!うん!うん!……うわぁぁ……神様……神様……!あぁ……楽しい。うん、楽しい!楽しい!……えい!えい!えい!えい!えい!……ほんわか……ぐん!!!』という感じ。観終わったあとで、改めてこの擬音を聞いてほしい。神様って言っちゃってるけど。
この擬音については、8/21の22:00まではアーカイブで聴けますので、今回のオンラインライブに興味がある方はぜひ、目ではなく耳で聴いてください。
・サカナクション初のオンラインライブ『SAKANAQUARIUM 光』記者 会見 (後編)
と、仕込みがあるのではと疑うぐらい、リスナーの質問が的確で、改めてサカナクションのファンは質が高いと驚かされる内容です。
今回のオンラインライブに興味がある方は、ぜひともご一読を!
・ライブ映画とは?
今回のオンラインライブはライブ映画を目指したと、サカナクション山口一郎さんは語っています。
その例としてあげられたのが、ファンにはおなじみのTalking Headsの”Stop Making Sense”というライブ映画。
冒頭部分はこんな感じです。
ラジカセ(古い!)を持参して、ボーカルの デヴィッド・バーンが一人だけ登場します。
そして、ラジカセのリズムパターンに合わせて、ギター弾き語りで歌われるのが「サイコキラー」という曲。
トーキング・ヘッズのデビューアルバムに収録された初期の代表曲です。
猟奇殺人者の歌で、サビの部分では英語とフランス語を使い分けて、精神分裂を表現するという問題作。
原曲はベースが印象的です。そうそう、トーキング・ヘッズとサカナクションの共通点といえば、ベースが女性で巧いことですね。
だが、この弾き語りバージョンも魅力的です。特に、デヴィッド・バーンの狂気の表情に釘付けになるはず。
ただのライブ映像だと思われるかもしれませんが、衝動的に歩き回るバーンを追いかけたカメラワークは、臨場感だけを追求したライブ映像とは異なる魅力を感じるのではないでしょうか。
この「ストップ・メイキング・センス」を監督したのはジョナサン・デミ。後に映画「羊たちの沈黙」でアカデミー賞を受賞しました。
このように、海外のライブ映画は、アカデミー賞クラスの監督により制作されているのです。
僕の好きなバンドでいえば、ザ・フーの映画スタジオで撮影されたライブ映像。
ドラムのキース・ムーンの最後のライブとなったことでも知られる映像ですが、これもライブ会場ではなく、映画スタジオでライブしたからこそ伝わる迫力があるのですよ。
無観客ライブ映像といえば、ピンク・フロイドの「ライブ・アット・ポンペイ」が有名ですね。
これはイタリアのポンペイ遺跡でのライブ映像です。
もともとピンク・フロイドは、前奏が長い、間奏が長い、後奏が長い、曲そのものが長すぎる、とミュージシャンが陶酔状態で演奏するのを楽しむバンドですので、古代遺跡で演奏するのがとても似合ってますね。
スタッフの姿をカメラから隠す気ゼロなところも、ピンク・フロイドならでは。
ここで紹介した、トーキング・ヘッズにしろ、ザ・フーにしろ、ピンク・フロイドにしろ、ライブ音源だけでも楽しめる実力派バンドなのですが、そのライブを映像化するために、有能な映画監督によってそのバンドの個性がいかされた形で記録されているので、今でも色あせることなく楽しめるのです。
はたして、今回のサカナクションのオンラインライブが、これらレジェンドにどれだけ迫ることができるか、注目したいですね。