自然なきエコロジー/ティモシー・モートン
"エコロジーは、もしそれが何事かを意味するのだとしたら、自然がないことを意味する"
年末からすこし読み始め、一度中断して、また年明けすこし立って読むのを再開していたティモシー・モートンの『自然なきエコロジー 来たるべき環境哲学に向けて』。
ようやく読み終えたが、この400ページ弱のそれなりの分量の本のなかで、モートンが現代のエコロジー的な思考法や態度の源泉を19世紀のロマン主義の芸術に認めて、その美的な距離感を批判しつつ、最終的に提唱するダークエコロジーの倫理観がものすごく