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言葉とイメージの狭間で

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ヨーロッパ文化史に関する話題を中心的に扱いながら、人間がいかに考え、行動するのか?を、言葉とイメージという2大思考ツールの狭間で考える日々の思考実験場
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2018年11月の記事一覧

宇宙のあらゆる構成要素が強度的かつ潜在的に人間である

北野圭介さんの『マテリアル・セオリーズ: 新たなる唯物論にむけて』を読んで「新しい唯物論」や「思弁的実在論」といった、人新世だとか、AIやセンシング技術、バイオなどのテクノロジー分野の高度化によるヒトとモノ、人工と自然の垣根が曖昧になりはじめた、ここ最近の社会の変化をとらえる上で有効だと感じる現代の哲学の潮流に興味をもったのをきっかけに、すでにこのnoteでも紹介したように(マガジン「ビブリオテーク」を参照)マヌエル・デランダ『社会の新たな哲学: 集合体、潜在性、創発』、ブリ

手をつける

哲学書を読むのはあんまり得意ではない。抽象度が高いからだ。 だが最近は、そんな哲学書よく読んでいる。新しい哲学に興味があるからだ。 自分が興味をもったことにちゃんと手をつけられるかどうか、それは大事なことだと思う。興味があるものに、手をつけることによって新たな知識が増えていく。しかし、それは単に外にある知識を自分の内へと移動させるということを意味しない。知識を増やすということは移動ではなく、創作なのだと思う。 そう。学ぶというのは客観的な知識を手に入れることでは無い。むし