インサイド・ヘッド2
概要
感情たちの物語の続編。ライリーが中学卒業を控えて思春期になったことで、ある日今までになかった感情たち:シンパイ、イイナー、ハズカシ、ダリイ(+ナツカシ)がヨロコビたちの元にやってくる。これまで感情たちをリードしてきたヨロコビだったが、高校への進学での重要なイベントで感情の出力が増したライリーを上手く幸せにできず、カナシミ・ビビリ・ムカムカ・イカリとともに新しい感情たちに追い出されてしまう。果たしてライリーの行く末は−?観劇きっかけ
前作の評判が良かったこと、複雑な時期を描くことに興味があり観劇。ちなみに前作は未観だったので配信サービスにて直前に観劇。よかった点
思春期特有の問題を感情たちの働きを使って上手く描いている。自分はその時期から少し時間が経っているので、ひょっとすると当事者の世代からは違う反応があるかもしれないが。
前回は感情たちがライリー自身と独立して思考していたことに違和感があったが、思春期の状態を見ると確かにいろんな思考が無意識にめぐることで起こってしまっているのかもしれないと感じる部分があった。
前作は5つしかなかった感情が(ナツカシも含めると)10に増え、たしかに感情の活動チームが(たとえばヨロコビが調子悪いとかで)限定的メンバーになれば行動も変容していくのかもしれないと思った。うーんポイント
急に工事部隊がやってきてコントロールルームを改造する際、その理由について「上が決めたことだ」的な発言があったが、体内(心身内?)のヒエラルキーやシステムがよく分からなかった。ソファ切る演出居る?撤去でよくない?
また、感情たちが思春期を迎えたことで『今までと同じではうまくいかないこと』を知ったところでそれぞれとの支え合いにより難所を越えていく演出だったが、個人的には本当はそこで個々の成長が観たかった。各感情が別の感情を請け負うのは(例えばヨロコビがカナシミの要素を出しすぎるわけにはいかないので)シナリオ的になかなか難しかったかもしれないが、この描き方では脳内の成長要素が少なく、大人になる過程が逆に想像しづらいように思った。本作はその点(無意識の世界)を別の要素として独立させているのかもしれないが、、
あとはお助けキャラの存在をどう見るかだが、前回のイマジナリーフレンド同様に少しアメリカンテイストが強く、ここは日本とは少し違うと感じた。中二病という表現が根付いた日本にはこの描かれ方とは少し変わった独自性があるかもしれない。もちろん人によると思うけど。日本版で作ってみたら面白いかも?
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