雑記（鉄血のオルフェンズ メモ②＋総評）
「鉄血のオルフェンズ」２期、視聴しました。
「勝てば官軍負ければ賊軍」とは、まさにこのことか……。
歴史の汚い部分を、俺たちは見てしまった。
鉄華団。決して散らない、鉄の華。
最初は無我夢中で前を向き、途中で鉄華団としての「アガリ」を探し始めるものの、いつしか「進み続ける」という手段が目的にすり替わってしまう。
結局、鉄華団は「止まるんじゃねぇぞ……」の迷言を残して散華、マクギリスはバエルを手にしたけれどガエリオに敗北。
セブンスターズの一席 ラスタル・エリオンによるギャラルホルンの立て直しにより、鉄血の物語は幕を閉じます。
本当に、ビスケット・グリフォンやメリビット・ステープルトン、ザック・ロウみたいなキャラが、鉄華団には足りなさ過ぎた。
まぁでも、ヘンに数だけ多すぎても、ネオ・ジオンのように内部分裂しそうだけど……。
（余談ですが、ビスケットの中の人もザックの中の人も、イケメンになって最新作に出ていましたね）
ってなわけで、主人公側が負けるアニメです。
さらに言うと、主人公の三日月・オーガスも死亡します。
ガンダムって、戦場で人がバンバン死ぬイメージがあるかもしれませんが、意外と主人公が死亡する例って少ないんですよね。
大往生したAGEのフリット・アスノや、人外になった00の刹那・F・セイエイなどを除くと、「閃光のハサウェイ」のハサウェイ・ノアと、鉄血の三日月ぐらいしかいないと思います。
で、まずは総評なのですが……。
改めて観てみると、別にネットで叩かれているほど悪くはなかったです。
というか、普通に面白かった。
「仁義だから人が死にまくり」とか、「ラスタル陣営がウザい」とか、「何で戦ってるんだっけ？」とか、「指名手配されているのに、なぜ変装の１つもしないのか」とか、そういうガバを気にしなければ。
……いや、結構重要なことか？
まぁ、戦闘シーンがかっこよかったので、個人的にはオッケーです。
以下、感想。
第45話のシノの狙撃シーンは、さすがに「ぐへへぇ！！」みたいなヘンな声が出た。
いやまぁ、シノが外すことは知ってたけど……。
いくら「戦場だから」とは言え、どっちが主人公サイドなのか、これじゃあ全く分からんぞ。
まぁ確かに、最終戦は色々言いたいこともあるけれど――。
ラスタル派の皆さんも、「ダインスレイヴ」とか使ってる時点で、ちゃんと「筋を通して」「ケジメをつけて」くれるんでしょうねぇ？
――ってのを、視聴者は期待していたんだと思います。
このアニメ観てると、段々心がヤクザ染みてくるから怖い。
あとは、キャラクターに関して。
「みな、バエルの下に集え！！」
\ バエルだ！！ アグニカ・カイエルの魂ぃ！！/
マクギリス・ファリド。
「バエルを手に入れれば何とかなる」という300年前の神話を信じて、一歩も後に引けなくなった男。
てかマクギリスって、２期に入っていきなり「アグニカ・カイエル」だの「バエル」だの言い始めましたね。
このせいで、いきなり無能になったと言われがちですが……（と言うか、私もそう思っていました）。
改めて観ると、彼は別に有能から無能になったわけではなく、元々そういう男だったのかもしれません。
まぁ確かに、脚本の犠牲になった感はありますが、視聴者側のメタ視点を除いてしまえば、「アグニカ・カイエルの英雄譚に固執していた」ってことで、一応筋は通るんですよね。
マクギリスの過去を考えると、彼はおそらく愛に飢えていて、誰も彼もを欺いて、完璧な「理想」に執着することでしか、自分自身を保てなかったのかも。
ただ、バエルを手に入れただけで上手くいくと思っていたのは、さすがにツメが甘すぎる。
もし、「マクギリスの野望」ってゲームが発売したら、マッキーの夢、叶えてあげるからね……。
ガエリオ・ボードウィンは人格が変わり果てている。
強化人間になって「刷り込み」でも受けたんかってぐらい、１期の面影が失せているんだが……。
まぁあれだけのことがあったんだし、分からなくもないけど、それにしても主人公過ぎる。
「SEED DESTINY」のキラじゃないけど、コイツも完全に主人公ポジを食っちまってるキャラである。
でも、ガエリオとマクギリスの最終決戦はアツかったし、観れて良かったです。
「ペシャン公」で有名な、セブンスターズのイオク・クジャン。
まぁ言ってしまえばヘイト集め要因ですが、出し方によってはマシュマー程度のネタキャラにはなれたんじゃないだろうか。
同じくラスタル派のジュリエッタ・ジュリスも、まぁまぁムカつくキャラではある。
だが彼女に関しては、完全に掘り下げ不足だと思う。
言ってることはかっこいいんだけど、視聴者の感情がついてこないんだよね。
まぁ、あとは蝶を食ってるイメージです。
あと、ガンダムフレームはどれもかっこよくて、とても良かったです。
私はバエルが好きです。マッキーは関係ないよ。
というわけで、鉄血の感想でした。
評判を見て躊躇している方もいるかもしれませんが、感じ方は人それぞれなので、気になった方は是非。
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