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そこら辺の大学生が「機動戦士ガンダム 水星の魔女(1期)」を観た感想【ネタバレ注意】

こんにちは、田中なもです。
今回は、「機動戦士ガンダム 水星の魔女」第1期の感想記事です。
個人の見解が多分に含まれていますので、予めご了承ください。
また、ネタバレも大いに含みますので、未視聴の方はご注意ください。

【全体を通して(評価)】

現時点では、何とも評価しがたいです。
と言うのも、1期は完全に、物語の「助走」の段階なんですよね。
そのため、タイトルが完結して初めて、総合的な感想を言い合える、そういう作品だと思います。
ただ、話題性は大いにありますし、2期でよほどズッコけなければ、総評としては中々面白い結果になるのではないでしょうか。

【ストーリーに関して】

<概要>
基本的には学園もので、そこにMS要素がプラスされています。
従来の「ガンダムイメージ」を覆すような、斬新なシリーズ構成が特徴です。
そのため、特にアナザー作品の中でも初心者向け……と言うか、「ガンダムっぽくないガンダム」、「ガンダムガンダム(?)してないガンダム」を見たい人向けの内容になっていると思います。
また、ガンダムを「ガンドアーム」と解釈した点、「ガンダムか否か」を考え直す点、「ベネリットグループ」という企業を主体としたシリーズ構成となっている点も、非常に面白いです。

<面白い点>
物語前半の見どころは、やはり斬新な「決闘」システムでしょうか。
互いにMSを操作して、賭けたものを巡って争います。
これだけ聞くと、AGE(アセム編)のMSバトルやビルド系のガンプラバトルに賭け事を追加した競技のようにも思えますが、どちらかと言うと専門の委員会が管理している「学園内のシステム」みたいなものです。
序盤のストーリーは、主人公のスレッタがこの「決闘」システムに巻き込まれ、賭けの対象となっていたミオリネの「花婿候補」になってしまうところから始まります。
……ちょっと、字面だけ見ると意味不明ですが、内容自体は分かりやすいです。

(ただ、個人的には、ホルダー周りの百合百合しい展開は、やや付け足しっぽいというか、要らないとさえ思ってしまいました。普通の友情ものじゃあ、話題性がなかったのだろうか?)

戦闘のクオリティはさすが最新作といったところで、動きも多く激しいです。
特に主人公の使用するオールレンジ攻撃は、観ていてとても楽しい。
でも、だからこそ、「これを戦場で観たいんだよなぁ」とか、「もっと戦闘が観たいんだよなぁ」とか、思ってしまいました。
もちろん、人が死ななきゃダメとか、毎話必ず戦闘しろとか、そういうわけではないのですが。

第7話の「シャル・ウィ・ガンダム?」では、ミオリネの父親が活躍した「ヴァナディース事変」という単語や、物語の根幹に関わる「ガンダムか否か」ということ、加えて「株式会社ガンダム」という新規事業(!?)と、物語が動き始めた感じがしました。

最終話(第12話)で、ようやくいつものMS戦に。
やっぱり、グエルはMSに乗ってくれると信じていたよ。
オチに関しては、んーまぁ何とも言えないです。

あと、どうでも良いことですが、「プラント・クエタ」等、字幕が出てくれるところが優しいですね。

<気になった点>
まず、ガンダム色はかなり薄いです。
特に従来のようなMS戦が好きな人にとっては、1期はやや退屈なストーリー展開です。
基本的には学園内での日常がメインで、ところどころ大人たちの思惑が絡んでくる、といった流れになっています。
そのため、学園編で上手くハマれないと、面白いのはプロローグと第12話だけになってしまうかもしれません。

キャラクターも今風な感じで、かなり好みが分かれそうです。

また、学園ものだから仕方がないのですが、主人公の周りが同世代ばかりになってしまったのが少し残念。
ガンダム名物「頼れる兄貴キャラ&味のあるおっさんキャラ」や「女傑キャラ」等が登場せず、MSを乗り回したり、暁に死ぬ東方不敗だったり、その手の元気なじーさんばーさんもいません。
あ、でも、デリング総裁は良かったです。

ただ、アナザー作品は結構こういうもの(好き勝手にやるスタイル)ですし、本作は特に「現状打破」の側面が強いので、ある意味制作陣が狙った内容になっていると思います。

【主要キャラに関して】

スレッタ・マーキュリー
あばあば(おろおろ? もごもご?)しているシーンが多く、「主人公が女の子なのは面白いけど……」という感じの、何とも言えないキャラではあります。
ただ、プロローグを含めて考えると、このキャラ作りも何らかの伏線かもしれません。
それに、声優さんの演技、さすがです。ハマり役。
あと、身長がかなり大きいですね。
余談ですが、最近のガンダムはトマトネタが多いような気が……(ひょっとして、昔から?)。

ミオリネ・レンブラン
個人的に、「好き」とか「嫌い」とかではなく、やや苦手なタイプのキャラです。
良くも悪くも「大手グループのご令嬢」という雰囲気で、ツンツンとした性格。
箱庭のお嬢様って感じです。
キャラの造形も現代風なため、かなり評価が分かれそうではあります。
ただし、第7話でキャラに動きが見えることから、今後大きく変化する可能性がありそう。

グエル・ジュターク
第1話から登場して、早々に「何やコイツ」って思ったキャラです。
で、第3話でスレッタにプロポーズをして、ますます「何やコイツ……」ってなり。
そんで、第10話で「何やコイツ(笑)」ってなりました。
実はモンストのコラボイベントで、事前にお会いしています。
ネットでは、「令和のコーラサワー(スペシャルで2000回で模擬戦な男)」と言われていましたが……。
序盤に2回もぶたれたシーンがあったから……?
主人公にプロポーズしていたから……?
……なんか、グエルはグエルって感じでした。
弟のラウダも出てきますが、兄弟仲はまぁまぁ。
弟の方がやや過剰か、といったところ。

エラン・ケレス
真顔の怖い人。強化人士(強化人間系)4号。のちに(おそらく)5号。
物語の中盤でクローン的な流れがあって、クルーゼとかゼラとかを思い出してしまった。
で、強化人間は大体情緒不安定なので、彼も似たような感じですね。
いや、前例よりはかなり落ち着いている方かも。運用◎です。
MAに乗ってお喋り等をしなければ、おおむね問題ないでしょう。
そんで、強化人間(特に女性)はよく死ぬのですが……。
4号は処分されたっぽいですね。

ニカ・ナナウラ
気をつけろ、スパイは死ぬぞ。
まぁ、Gレコのジット団の人は平気だったけど。

シャディク・ゼネリ
ファッションがセフィロスリスペクトかと思ったのは、おそらく私だけではないはず。
2期で仮面被って出てきたら面白そう。てか出てこい。

プロスペラ
出会って早々、「今作の仮面枠!?」となる人。
娘のスレッタを利用しているような描写が、Vガンダムのウッソの両親を思い出させるんだが……。

【MSに関して】

全体的に、昆虫っぽいと思ったのは、私だけ?
ガンダム・エアリアルは、鉄血のバルバトスに似ている感じがしました。
ただ、実習用の練習機などが多くて、デザインに凝ったものはそれほどなかったかな。
薄っぺらくて、すみません。

【小ネタに関して】

・スペーシアンとアーシアン
ガンダムはタイトルによって、地球人の方が偉かったり、逆に金持ちが宇宙に移民していたりするので、惑星やコロニー間の格差はストーリーによりますよね。
今作では、スペーシアンの大企業グループが強い権限を持っており、アーシアンは基本的に見下されています。
主人公は水星人なので、分類的にはスペーシアンになるみたいですが、グエルからも言われている通り、「田舎者」の扱いのようです。
また第8話で、数十年前に地球が戦場になったことが明かされていました。

・これはガンダムだ
「このMSはガンダムか否か」という議題は、古くからファンの間で議論されてきましたが……。
今作ではハッキリしていて、ベネリットグループの総裁が「ガンダム」か否かを判断してくれます。
「いや、あれはガンダムだ。私がそう判断したからだ」
……これにはマクギリスもびっくりである(バエルを持つ私に逆らうか)。

【おわりに】

個人的に、今作は(今作も?)人によって評価が分かれるストーリーだと思います。
私は「○○事変」などの言葉に反応してしまった時点で、なんかそういう系の方が好きなのかも……。
でも、やっぱり「ガンダム」については気になります。
物語もまだまだ始まったばかりですので、今後の展開に期待です。


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