未麻

詩とか日記とか

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最近の記事

魂の拒絶

衣替えもそろそろかと思って、ハンガーラックの衣服たちを取り替えた。 誕生日の一週間前。 ハンガーから手に取り、アパレル経験者でもあるので、慣れた手つきで畳んでいくと、俗に言う地雷の服に目が止まった。 なんというか、異質だった。 こんなの着ていたの?と寒気すら憶えるような。 そのブランドにとやかく文句を言うつもりは一切ないのだけれど、なんだか安っぽい。 もう少し繊細なレースや生地を使ってもいいのではなかろうか。 というか、そういった服を着てもいいかもしれない。そう思った。

    • 許し

      映画「怒り」の主題歌の名前は「許し」。 坂本龍一が作った曲だけれど、名前が憎い。憎いというか、その名前をつけられるセンスが心底羨ましい。 「怒り」の反対は、何か。喜怒哀楽の残った3つのどれかが思い浮かんでしまうけれど、「許し」が正解なのだろう。 怒りの正反対のものが許しだと度々思うことがある。 最近起こった出来事だと、友だちが三連休に会いたいと言ってきて、私も日にちは空いているから了承した。 けれど、いつになっても来ない。終電はもう過ぎている。 さっきまで連絡もして

      • 千影

        心ごと命ごと魂ごと私をあげるから抱きしめた輪郭を忘れないでよ 思い出して、なんて言うから残影とひとり遊び 夢を捨てるとき、ゴミの種類はどれなんだろう 心が素直になって 溶け出す私の髄液 啜って舐めて味わって 毎日思われたいな 思ってて欲しいな 忘れないで欲しいな 覚えてて欲しいな なにもなさないからだ まだ母になることはない だからといって少女でもない 女 女 歪むのが当たり前みたい 雌雄眼 サイズの合わない両足 剥がれたネイル この折れた羽根を 飛べない私を

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        • 記憶

          結局、私はたったひとりに覚えてくれていればいいのだと思う。 幼い頃といえば、誰かに理解してもらいたくて、自分の全てを知って欲しかった。 言語化が伴わなくて、胸の内が赤黒い靄みたいなものが、ずっと入り浸っていた。 しかし、今の私は、たくさんの人に認知されたいとか評価されたいなどと思うことは少ない。 私は少ない人数でいいから、深く話せる人と長く関わりたい。 そんな私と仲良くしてくれる人は何人もいるのはとてもありがたい。励みになるし、何よりも嬉しかった。 言語化がそれなりにで

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          報いと光。

          ジャンヌ・ダルクは、天使にこの国を救えと言われて戦い、その身を火炙りにされたらしい。 かくいう私も変なものと目が合うことは多々あるのだけれど、その日見たものに救いが来た、なんて思ってしまって。 数日経った今だから、笑って話せるのだけれど、それと目が合った時に本当にそう思った。 まあ、私も最近変な時間軸や感情を持って過ごしていたので、そう勘違いするのも仕方ないのかもしれない。 その1ヶ月間のお話を書きます。

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          報いと光。

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