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好きを仕事にするという話

せっかくなので
カメラ以外についても少しだけ・・・

新卒で趣味を仕事にした自分
良かったこと、悪かったこと全て話そうと思う。

好きを仕事に

好きを仕事にする。それが出来たならばこの上ない幸せだ。

自発的に学ぶわけでもなく、暇つぶしにネット記事を散策し、雑誌を読み、youtubeを呑みながら2倍速で見る。

別に仕事をしているわけではない。趣味の時間だ。

でもそれがそのまま明日の仕事につながっていく。
好きな事とは不思議な物で、集中して見なくても聴かなくても、覚えようと努力しなくても全て記憶に刻まれていく。
それが明日の仕事に活きていく。

残業も休日出勤も苦では無い。
好きなことであるだけで原動力である。

なにも、趣味や好きな事を仕事にするのを否定しているわけではない。

紛れもない3年前までの自分自身の姿だ。

今でもそれができるならそうしたい。
今でもそれを追い続けている。


誇り

新卒で就職した企業は、それこそ趣味のど真ん中であった。
面接対策もしなかったし、思いのままをぶつけた。
他の企業ではどれだけ対策してもなかなか通過できなかった最終面接も、その会社だけは飾ることの無い自分を通せたと思う。

はれて内定をもらいすぐに承諾した。
初めてありのままの自分を表現できた瞬間である。

比較的ニッチな業界ではあるが、その中でもブランド力は高かった。
もちろん自身も学生時代からの憧れだったし、その仕事に携われることだけで誇りだった。
一生その会社にいると信じていた。


突然の合併

そんなタイミングでの突然の合併。

なんてことない、ただ会社が大きくなっただけ。福利厚生も良くなるし。

楽観的に考えていた。

でもそれは違う。

会社が変われば、価値観も変わる。
それまでは、失敗を恐れずチャレンジングに新規商品を開発してきた会社も、安定的に収益を出せる商品開発に変わった。

会社が大きくなれば、過程を見られる事はない。新規事業の専門部隊でも無ければ、最終的な数字、それが結果だ。
5年後に向けたチャレンジより、合併の成果を単年度で出す。

半ば吸収合併に近い形での統合、飲み込まれていく思いがした。


好きと仕事

仕事だと割り切れば良いだろう。仕事なんてそんなものだ。
でもそれが割り切れない。

学生時代に憧れてきたブランドはそこにはない。趣味の延長戦にあった仕事はここに無い。

ブランドを育ててきた先輩がこぞって退職していく。

多少高くても良い物を作り続けることから、悪く言えば安かろう悪かろうにシフトしていくブランド。
変わりゆく姿を見続けることは自分にはできなかった。 

好きの弊害である。


仕事を変えたら

それからは業界を変えた。
趣味は仕事で稼いだお金で楽しめば良い。趣味と仕事は切り離す。
覚悟はできていた。

でもなんだろう、楽しく無い。残業もきつい。

定時などあっという間に迎えていた過去が嘘のように時計が進まない。
終わらない仕事も明日に持ち越す。月曜日が嫌いになった。

興味のない事を学ぶ辛さを始めて知った瞬間である。社会人経験の無さを痛感した。


自分の原動力の源

きつい仕事も残業も休日出勤も嫌な顔ひとつせずに働く先輩がいる。

こんなにもしんどいのに、その原動力はどこから来るのか。
何故そんなに働くのか、どうしてそこまで学ぶのか。その底知れぬ体力はどこから来るのか。

はっとした。
3年前、あの頃の自分だ。


原動力とモチベーション

「原動力」は一つとは限らない。
家族のためでも、他の趣味のためでも、生活するためでもなんでも良い。ただ続けるためだけなら力ならそれで良い。
しかし学び続ける「モチベーション」を維持するためには少しでも「好き」になる事の意義は大きい。

好きでなくても好きになれるかどうかだ。

一度好きを仕事にしてしまった自分、そして今葛藤する自分。
これで良かったのだろうか。

まだその答えはない。

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