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第7週 / 大災害の観光市場 / 人間がAIに求めているもの / 世界は偶然で出来ている / (20/07/19-07/26)

梅雨空の4連休。今年の梅雨はもう少し続きそうですね。
それでは今週もよろしくお願いします。


当時の任天堂の岩田社長が「社長が訊いた」という従業員へのインタビュー企画をしていて、ああ、こういうのいいなぁ、と長らく思っていたのすが、ようやく機会に恵まれて弊社でも実現できた。タイトルは堂々とインスパイアです。記事の評判がよければ続けていきたいと思う。


東京都はスマートシティ化の推進のため、大丸有(大手町・丸の内・有楽町)、竹芝、豊洲でスマート東京計画。令和2年度予算は158億円。前年度比約8倍の予算を計上。将来の基金として500億円計上。

キーワードは、
・データベース化の東京の土地と建物(計15,033件)のアセットの公開
・5G/ICTを使った災害対応力強化
・5G・AR/VRを使った教育指導の実証実験
・学内の情報のデータ連携、5Gを使った体験イベントの強化
・デジタルツイン(センサーなどから取得したデータをもとに建物や道路などを、サイバー 空間(コンピューターやコンピューターネットワーク上の仮想空間)上に「双子(ツイン)」 のように再現)の推進。
・働き方改革(テレワークの推進)
・ICT人材の確保(専門助言員の確保などの施策)

スマート東京実施戦略 ~ 東京版の実現に向けて ~


日銀がスマホから収集される位置情報を景気分析に利用すると発表。

投資材料で必要なトレンド分析で利用されるデータは「オルタナティブデータ」と呼ばれ、位置情報に限らずに、今後SNS、クレカなどのデータが利用されると予想されている。

オルタナティブデータ、市場規模3年で4倍


スタジオジブリの決算報告発表。利益剰余金が186億9,400万円で盤石の財務体制。今後の作品にも期待。


観光業が苦境に立たされている。観光庁から発表された統計データによると、コロナの影響で25兆円/年もあった観光市場が一気に1/1000。GoToキャンペーンの1.2兆円の施策は、市場規模から逆算すると2週間程度の規模でしかない。
現在ところ、日本は感染拡大が収まる気配はなく、深刻な状況は続くことが予想される。


政府が中小企業減を容認へ。コロナの影響で廃業企業が増えることを予想したタイミングか。新陳代謝ということはが聞こえがいいが、中小企業経営者はさらに厳しい経営が求められる。


人は経験しても忘れる生き物。なので失敗を繰り返す。私達はAIへその問題を解決してくれるのではないかと期待する。

人間はシンプルな言葉で訴える言葉に影響を受ける。それにより、複雑な問題ほど、すぐに結論に飛びつき失敗が起こる。私達はAIへ複雑時な情報を整理して、最適な情報を提示してくれることを期待する。

台湾のIT大臣であるオードリー・タンは、AIの知能が暴走して人間が支配される意見に対して、AIは人間の意思決定をするために、必要な選択肢を提示する役割をすると話した(エヴァンゲリオンのマギシステムのようなイメージが近いのかもしれない)。

AIは人間の意思決定の誤りを正してくれる可能性を秘めているが、人間はどこかでAIに依存しない社会を求めている。

科学技術のような能力的な進化を遂げることができない人間という生物と、急速な進化遂げるAIとの付き合い方は、そう簡単に答えはでない。


米国のセレブの間で「クラブハウス」という音声SNSが広がっている。テキスト文化から音声文化へ主軸は映るのか、それとも共存を続けるのか、はたまた音声SNSは一過性のブームなのか。

例えば、テキストは一部だけが切り取られて、それが異なった形で拡大解釈がされることで、発信者が意図しない意味として情報が拡散されてしまうことがあるが、音声で切り取られることは少ないだろう。
また、テキストはイヤホンがなくともサクッと画面上で入出力ができるが、音声は情報を入力する場所が限られ、また確認する場合は場合によってはイヤホンが必要となるだろう。

その時には見向きもされなかったサービスでも思わぬタイミングで、脚光を浴びてメインストリームにのることがある。LINEは競合SNSがモバイルシフトのパラダイムへの対応に遅れていたタイミングにマッチした。音声SNSは音声デバイスやワイヤレスイヤホンの増加が変化点となるのか。音声SNSはどのような進化を遂げていくか。



横浜カジノ誘致は賛否両論がある。反対する最も多い理由は周辺の治安悪化や、ギャンブル依存症だ。しかし、横浜のカジノシステム導入に手を上げているセガサミー代表のインタビューによると、横浜市は大都市で人口が多い一方、企業や生産年齢人口は少ないために、税収が減っていくリスクがあり、そもそもカジノ収益を期待せざる得ない状況があるようだ。

資本主義の発展により多くの国では、日本以上に貧富の差が拡大しており、富裕層の資産を社会に還元させてく仕組みが急務となっているのだと思う(最もわかりやい施策が税金だが、並行して税の平等という課題もある)。その手法がカジノが最適であるかはさておき、横浜市ほどの巨大都市であっても、生き残るための施策を実行しなければ、その先には緩やかな死があるだけかもしれない。


中国が国家主権を守ることを目的とした、データ安全法(データセキュリティ法)を制定。政府の判断が不明確であるために、国家が不都合とされるデータ全てに適応される可能性もある。

今後国家のデータ管理は、中国のような国家による極端な政府統制型、または欧州/GPDRののように、国民が完全なデータ主権とプライバシー権をもつ市民管理型、政府が透明性を保証した上で、国民から必要に応じてデータ提供を要請する台湾型のようなファジーな統制型に分かれるような気がする。


モノの所有は目的ではなく、目的を達成するための単なる手段になっていると感じる。日本最大企業のトヨタもメーカーから、サービス事業者への転換を図っている。個人的には製造業(ハード、ソフトウェア問わない)は、それに携わっている方も含めて素敵であると思うし最強であって欲しい。しかし、それに固執していたら製造業は、Google,Appleなどの、ITサービス事業者の後塵を拝することもなんとなく感じている。

テスラがトヨタ自動車の株価を超えたニュースがあった。世界において、ソフトウェアで自動車を管理するテスラの将来期待値が、トヨタを上回ったことでもある。


メガバンクのAIを使った業務効率化に関する記事を読んで驚愕した。AIにより書類のデータ化が簡素化されたとのことだが、今までに書類のホチキス外しだけで30人体制が組まれ、しかもしかも作業見積もり68年だったというのだ。メガバンクに入社される優秀な方々には、もっと違う仕事をさせたほうが良いような気がするのだが。

日本は労働生産性が世界と比較して非常に低いと言われている。さらに日本のような労働人口の減少社会では、このような業務の効率化・自動化は必須だ。


アメリカではオンライン授業者へピザ発行停止問題が転々としている。
連邦地方裁判所の判断から一転して、アメリカ政府はオンライン授業の学生に対してビザ発給を行わない方針とした。オンラインであれば場所を問わずに授業を受けることができるので、理屈的には正しいのだけれども、今のアメリカの現状でもそこまでして、学生たちに社会活動を優先したいのかは不思議だ。


完成した新宿駅東西自由通路を通る機会があり、通り抜けた。新宿駅に慣れていない僕は、いままでは東西を移動する時にあたふたしていたけど、この通路のおかげで楽になった。新宿は人の流れは活性化しそうだ。


フランス陸軍がSF作家を雇った記事を読んだ。

話はずれるが、とある戦争映画のワンシーンで、1万分の1の可能性であるケースについて、将兵がスラスラ答えるシーンがあった。

将来計画を進める際、ポジティブなケースはついては意気揚々として語ることもできるのだけれども、可能性が低いネガティブケースについては、議論されることが少ないし、計画すらもされない(しかし、そのような多くの低確率ケースを全て洗い出すことは非常に難しい)。

第二次世界対戦時の日本軍は、計画通り進んでいる時は破竹の勢いで勝利を収め続けていたが、何か計画外ことが起きると(というか相手から見通されてしまう)、勝利の勢いは一気に消え、その後は現場判断の無謀な戦いを繰り返し、その結果は知っての通り。

万が一の想定外の計画は蔑ろとされる場合が多い。しかし、世の中は無数の偶然で成り立っていることを考えれば、究極的には人間が考えうるパターンは全て想定しても無駄ではない。

このSF作家を雇った話も、ネタっぽい話に聞こえるけれども、実はとても理にかなっていることなのかなとも思った。


ここまで読んでくれてありがとうございました。
次回もよろしくお願いします。

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