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無書店の地域が多い福島県に「101人のシェア型書店」をつくりたい



■1. はじめに


田村市好きの二人でスタート


はじめまして、「アルマティエ株式会社・Arumatie」代表のの吉田と申します。福島県田村市で、2023年11月より「101人のシェア型書店×まち起業シェア店舗」をオープンしました。 近年、日本各地で書店の閉店ラッシュが続いています。 本屋さんがどんどんと無くなっていくのを見て、「このままでは本と出会う場所が減っていってしまう!」と思い、自分でシェア型本屋を始めることにしました。 書店が減少するこの状況を何とかしたい、応援したい、本屋を増やしたいという思いからプロジェクトはスタートしています。
本を通じて人が繋がり、交流し、共有する場所を提供。本は知識や情報を伝えるだけじゃなく、人々の心に触れ、共感を生み出す力を持っています。その力を最大限生かして、地域の居場所、情報発信基地に繋げていき、まちのℤ世代のスタートアップ支援に繋げていきたいと考えました。

■2.「101人のシェア型書店」のスタートするきっかけ


駅前の空き店舗をリノベーション

私は本が大好きで、”本屋さん”が減っていく現状に心を痛めています。 昔から本屋に行くのが楽しみでした。本に助けれたことが何度あったことか。
しかし、今ではネット書店の台頭や電子書籍の普及で、街中の本屋が次々と閉店していっています。 田村市のこどもたちの未来の為にも、私はこれを見過ごせないと思い、長年勤めた会社を退社し起業しました。「101人のシェア型本屋」は、1つの店舗内に「本棚」を設け、それぞれの本棚が独立した"書店"として機能する仕組みになります。小さな本屋が101個あったら、新しい本との出会いが見つかりそうではないでしょうか?


棚主「NAKAYOSHI Book Shop」さん
棚主「ぴったり書店」さん


棚主「井堀書店」さん
ハンドメイド作品販売の棚主さん

シェア型本屋は全国各地に徐々に増えてきており、本棚の運営者は「棚主(オーナー)」と呼ばれ、自身がセレクトした本を実際に販売できます。SF小説好きな棚主はSF特集を、音楽が好きな棚主は好きな音楽ジャンルの書籍を、というイメージです。 オーナーになる条件はありません。自分の好きなテーマやジャンルで本を並べることができます。また、値段をつけて販売することができます。

田村市は福島県郡山市やいわき市からもアクセスしやすい場所です。また、仙台や東京などから地方移住を検討している方も対象としています。
一生懸命田村市・田村郡、自分たちの地域を応援してくれる人たちを探しています。そう、地方=完全移住しなければならないわけではありません。

さらに、アルマティエの系列店舗として、近隣に「シェアハウスやコワーキングスペース」もスタート予定です。 シェア型本屋で書店経営や人と人の出会いを学んだ後に、「まち起業シェア店舗」を利用して、店舗などの運営が検討できるようになっています。 「まち起業シェア店舗」とは「JR船引駅前商店街」を舞台に、地域の課題・ニーズに対して、同じ志をもつ仲間たちとともに、これからのローカルビジネスを共創するプロジェクト。自分発のアイデアを試す、地域の課題に自らのスキルで貢献し実践していける場所です。

■3.「101人のシェア型書店」×「まち起業シェア店舗」プロジェクトで実現したいこと


田村市のシンボル、片曽根山(通称田村富士)


「101人のシェア型書店×まち起業シェア店舗」プロジェクトでは、下記のような実現したいことがあります。

1. JR船引駅前に明かりを灯したい

 国内で閉店ラッシュが続く書店業界において、日本全国、そして福島県にも書店数が減らない1つのきっかけや力になりたいと考えています。
「101人のシェア型本屋」を通じて、読書文化が再び広がることを願っています。この形態の登場背景には、書店の経営が困難になる中、地域の文化を守りたいという棚主たちの思いがあります。地域の人々が集まり、本へのアクセスが困難な地域でも、文化に触れ合う機会を提供することが狙いです。

より多くの人が社会課題に関心を持ち、積極的にかかわることができる仕組みです。
商店街にまず明かりを灯すことで、一人でも多くの若い人たちが手を挙げて、商いをしてくれたらと思っています。そのためにも、エリアをリノベーションしながら若い人たちを応援したいです。ℤ世代起業支援に繋げていきたいと思っています。

田村市JR船引駅シャッター街‐1
田村市JR船引駅シャッター街‐2

2. 101人の本好きで店舗運営、持続可能な書店

「101人のシェア型本屋」は、長く持続可能な本屋となることを目指しています。本の売り上げに頼らない、棚主一人ひとりが支える書店です。
初期費用15,000円、月額3,950円、棚のサイズは37.5㎝×37.5㎝×28.5㎝
このスペースから棚主のスタートです。
オーナー(棚主)は、本棚にコメントカードやプロフィールカードを置いたり、SNSで情報発信したりして、自分の思いや趣味を伝えます。
「 ”ちっちゃな本屋”が101軒ある」というのも魅力の1つとなります。それぞれの宣伝の仕方があり、それぞれのファン(利用者)や仲間とのコミュニケーションもきっと生まれるでしょう。
ファンはオーナーの個性などに触れながら、新しい本との出会いや発見を楽しみます。

棚主による絵本の販売会及びイベント開催

3. まち起業シェア店舗×地域ポータルサイト

101人のシェ型本屋の運営を実現することで、月額課金される棚主の費用から、閉ざされた商店街の空き店舗のオーナー交渉や、店舗経営やスタートアップチャレンジを考える若者を支援していきます。
地域ポータルサイトは、市内企業や個人事業主のポーターるサイトは、
サブクス型のポータルサイトで、企業や個人事業主が情報発信基地に育てます。

101人のシェア型本屋×まち起業シェア店舗×地域ポータルサイト
の活動の中から、多くの起業家が出ることを期待します。

「アルマティエ/Arumatie」は、田村市の「Tamura」を逆から読んで、人と縁を表す「ie」をプラスした名前です。「福島県の人々がそれぞれ自分の趣味や興味を表現する場所になれば」という想いが込められています。
福島県で起業をしたいけれど迷っている、という方を応援し、同じ趣味や関心を持つ人々が交流しコミュニティとなることを望んでいます。

アルマティエ・Arumatieロゴ

4. 地域への貢献

アルマティエは、カフェスペースやイベントスペース増設予定です。カフェスペースでは、コーヒーや紅茶、ケーキなどが食べられます。イベントスペースでは、オーナーや利用者が主催する読書会やワークショップ、ライブなどが開催されます。
イベントなどは、アルマティエの理念とも言える「本は人と人をつなぐ素晴らしいツール」を深めるためにおこないます。これらが田村市のコミュニティとなり、地域経済への貢献に繋がり、地域社会に新たな活気をもたらすことを目指しています。

■4.支援が必要な理由

「101人のシェア型本屋」は、福島県田村市のJR船引駅前商店街、シャター街になってしまったまちに明かりを灯したいと言う強い思いの今回のプロジェクトでは、主にこの改装費用についてご支援いただければと思っています。 お店の中には、101人のオーナーが持ってきた本が並びます。0から新しいプロジェクトを立ち上げるため、初期費用や設備投資、人件費が必要になります。
新しい什器の導入、店内の本棚の設置、など利用者が快適に使えるための設備投資をおこない運営していきたいと思います。

設置準備中の書棚


計画中のチャレンジショップ1
計画中のチャレンジショップ2

■5.最後に


101人のシェア型本屋では、自分の関心や興味、自分の課題や生きづらさから出発して、本からコミュニティが広がり、結果的に地域も元気になればいいと思っています。

そして、閉店ラッシュが続く日本全国の書店を何とかしたい、応援したい、国内に本屋さんを増やしたいという願いも胸に、皆様と共に歩んでいければと思います。同時に、ℤ世代の起業支援を積極的に後押しをしたいです。よろしくお願い申し上げます。

■6.プロフィール

京極美貴子×吉田正之

吉田 正之
「アルマティエ株式会社」代表取締役。福島県田村市船引町出身。子供の頃から父親の仕事に憧れ、大学では建築を専攻し卒業後は38年間建築の仕事に従事。学生時代には、YMCAリーダーとして地域の子どもたちと触れ合う活動をしていました。本屋が減っていくのを見過ごせず、また田村市で起業する若い人たちを応援したいと、2023年10月アルマティエ株式会社を、事業に共感してくれたパートナーと共に起業。

福島民報新聞に掲載されました。

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