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Dragon AshのDeep impact を急に朝から聴きたくなった。

20代のとき巷で大流行りしていた。ラップ界のことは今でもよくわからないが、山嵐もなんとなく聴いていた。社会を、常識をぶち壊してくれそうな彼らの曲に救いを求めていた。

今日こうしてDeep impactの音を聴きたくなったのも、何かそんな思いが出てきたのかもしれない。

彼らの曲とセットで思い出される映像がある。それは北九州市の小倉の夜の風俗街だ。当時は年に1〜2回小倉までドライブに行っていた。お金がなかったから風俗に入ることは滅多になかった。

夜、車で1時間以上かけて小倉まで行く。薄暗い小倉駅周辺をしばらく彷徨いたあと、風俗店が立ち並ぶ路地へと入る。道の両側には2階建の古い建物がつづき、客引きのお兄さんたちが点在する。そこを俯き加減でひとり足早に歩く。入る店は決まっていた。知らない店は怖くて行けなかった。当たり前かもしれないが、風俗店のお兄さんや風俗嬢はやさしかった。

路地も店内も記憶な中ではすべてが薄暗い。
オレは何を求めてそんなところに行っていたのだろう。
人肌なのか、暗闇なのか。

たぶん後者のような気がする。オレは暗闇というか、薄暗さを求めているのかもしれない。風俗街も風俗店内もオレの記憶では薄暗い。

いまの日課の朝散歩のジョギングは、夜明け前のまだ足元もよく見えない時間から走っている。はじめは日の出とともに起き走っていたが、オレの中のなにかが暗闇を求め、どんどん起きる時間が早くなり、夜明け前の闇の中を走るようになっていった。

ジョギング中に暗闇や風の音に恐怖心が出てくる時もあるが、どうしても譲れないなにかが暗闇にはある。朝日の中を走るのもすごく気持ちが良くしあわせな気分になるのは知っているのだけど、それとは違うなにかがそこにはある。

その何かを知りたいとは思わない。Deepな何かがあるのはわかっている。それだけで十分だ。

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