矢萩多聞

画家・装丁家。1980年横浜生まれ。中学1年で学校をやめ、南インドと日本を往復して暮ら…

矢萩多聞

画家・装丁家。1980年横浜生まれ。中学1年で学校をやめ、南インドと日本を往復して暮らす。2002年から本づくりに関わるようになり、これまでに600冊を超える本をてがける。2012年から京都移住。著書『本とはたらく』(河出書房新社)、『美しいってなんだろう?』(世界思想社)など。

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  • 矢萩多聞 齋藤陽道 往復書簡

    • 1本

    2024年スタート。『100年先にも残る写真集をめぐって』矢萩多聞さんと齋藤陽道が往復書簡をします。なんだかすごそうな写真集がやってくるぞ、というお知らせをしていけたら。

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「学校に行かない日」がやってきた

学校って、そういうところ? 「学校にいきたくない」  ある朝、娘がそういった。小学一年生にあがって、まだ数ヶ月もたっていないころだ。  彼女は幼稚園のときから、小学校に憧れて、通学をだれよりも楽しみにしていた。だが、この世の春のように期待に目を輝かせ、くったくなく笑っていた入学式の表情はどこへやら、玄関先で足を止めるわが子の顔には重く暗い雲がおおいかぶさっている。  どうしていきたくなくなっちゃったの? とぼくが聞くと、「先生がいやだ」「気持ちよく学校にいれない」「きまりが

    • ノートブックはじめます

       2022年春から、毎週わが家の居間を開放して、子どものための学びと遊びの場「あきちの学校」をひらいている。  「ひらいている」といっても、ぼくは主催者ではなく、お手伝いをしているだけ。活動の中心にいるのは不登校の子、学校に行きづらさを感じている子どもたちだ。  朝10時、手製の看板を玄関先にだすと、ポツポツ子どもたちがやってくる。  午前中は、ことばや表現と遊ぶ「つづりかた」、数やしくみのふしぎを探求する「そらばん」のどちらかに取り組む。一見すると勉強っぽいが、ふつうの国

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