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『魂の光』解説年間講座 第6回レポート(後編)

今日は『魂の光』解説年間講座 第6回のレポート後編です。

実践から啓発、イルミネーションへ

今回学んだ部分に関しての説明が『魂の光』にいつになく明確に書いてありました。

私たちはこれから、この書の実践的な段階に入る。
ここでは完全なヨガ、合一、一体化を達成するために実行すべき方法についての教えが記されている。
行うべきことは二つあると言ってもよいであろう。
1.合一を引き起こすための正しい方法の実践
2.三体すべての不純性を根絶するための低位人間の訓練

1.は今日説明するヨガの「八支則」です。2.の「三体」は肉体/エーテル体、アストラル体、メンタル体のことです。

この2つにしっかり取り組むと、まず「識別」ができるようになります。
先週説明したサーンキヤ哲学で語られていた、「自分 ⇔ 自分以外のもの」「霊魂 ⇔ 物質」の切り分けができるようになるということです。

識別ができるようになると、霊に関するものを「見極め」る力を(人間の肉体脳に)もたらすことができるようになります。

「識別」と「見極め」が、物質界にいる人間が送る生活の一部になったとき、最後の2つの段階である「啓発」と「イルミネーション」が引き起こされます。

啓発とイルミネーションに関してはハイレベルすぎて説明を読んでもイメージするのが難しいのですが、『魂の光』の文章をそのまま書いておきます。

啓発。最初は一つの閃光でしかない頭部内の光が、すべてのものを照らす炎へと煽り立てられ、絶えず上から燃料が与えられる。これは漸進的な過程であり、その前進は、地道な実践、瞑想、熱心な奉仕にかかっている。
イルミネーション。降り注ぐ日のようなエネルギーが徐々に増すにつれて、「頭部内の光」つまり松果体の近くに見られる輝きは明るくなっていく。これは物質的顕現における三重の人間という小さな太陽系にとって、太陽系における物質的太陽に相当する。
この光はやがて栄光の輝きへと成長し、人間は「光の子」つまり「義の太陽」になる。このような存在が仏陀であり、キリストであり、達成を成し遂げたすべての偉大なる方々がこのような存在である。

イメージできましたか? なんだか、とにかく、まぶしそうですね。。


八支則

イルミネーションへの道も最初の一歩から。
それが「ラージャ・ヨーガ」の8つのステップです(神尾先生のスライドから借用)。

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今日は最初の二つのステップ、「ヤマ」と「ニヤマ」について詳しく見て行きます。
どちらも、日常生活の基盤となる教えです。


ヤマ(訓戒)

自己統御つまり自制。間違った行為の節制です。下記の5種類があるとされています。

1.無害であること(肉体性質)
2.真実であること(肉体性質)
3.盗まないこと(肉体性質)
4.不節制をしないこと(アストラル性質)
5.貪欲にならないこと(メンタル性質)

これら5つの訓戒は普遍的な義務であり、人種、場所、時間に関係なく、非常時においても守らなければならない、とされています。

ラージャ・ヨガは8つのステップの一番上であるサマーディに達することを目標にしており、輪廻転生を必要としない存在になること(解脱)を目的にしているので、ヤマの5つの訓戒は徹底的に守らねばならぬものとされています。キビシー。

伊藤 武さん著の『図説・ヨーガスートラ』での説明では、下記のように書かれています。

「殺さず」を誓った者は、空気中の微細な生物を吸い込まぬよう、マスクをつける。
「嘘つかず」を誓った者は、口にすることは多かれ少なかれ嘘が混じってしまうから、一切口をきかぬ。
「まじわらず」を誓った者は、剃髪したり(不毛は禁欲のしるし)、貞操帯を着用したりする。
「持たず」を誓った者は、一切の物を所有しない表明として全裸で生活をする。

徹底的!というか極端!
インドでは今もこれを実践している苦行僧がいるそうです。

この徹底修行を12年間続けるとその応酬があるとも言われています。

・12年傷つけない習慣を守れば、その人に敵がいなくなります。
・12年嘘をつかない誓いを守れば、その人のいうことはすべて現実になります。
・12年物を盗まなければ、欲しい物が全部その人のもとへやってきます。
・12年規律正しく生活すれば、強さと力がつきます。
・12年溜め込まない言い方を続けると、自分のカルマのシナリオがわかります。

みなさんならどれを実行しますか?
自分の言うことが全て現実になる力を得るなら、12年嘘をつかないくらいやって見せるわ!て人いそうな気がしますが。ドラえもんの「もしもボックス」が現実になるんですもんね。
でも、そもそもご褒美もらうために修行するって発想が間違ってそうですね。。


ニヤマ(規範)

日常生活の中で遵守すべきルールが書いてあります。
こちらも5つの勧戒があります(向井田みおさん著『やさしく学ぶYOGA哲学ヨーガ・スートラ』より)。

1.シャウチャ(清潔を保つ):体、住んでいる場所、衣服をいつも清潔に保つこと。心や頭の中もすっきりとさせておくこと。
2.サントーシャ(満足すること):与えられた物や状況、人々を受け止め、常にそこから学ぶ態度を持っていること。
3.タパハ(規律正しさ):規則正しい、自然のリズム、秩序にあった生活をすること。
4.ソヴァーッディヤーヤ(自己を学ぶこと):自分の本質を知るための学び、また瞑想をすること。
5.イーシュヴァラ・プラニダーナ(自然摂理の理解):自然の摂理を知り、理解し、祈り、ゆだね、調和に生きること。

具体的でわかりやすいですね。
私は家事の中で一番掃除が嫌いですが(というか他の家事は好き)、部屋の片づけや掃除を始めるまではめっちゃ腰が重いけど、やり始めると楽しくなって、やり終わったら心も頭もスッキリしたような気になって気持ち良いんですよね。
(ならもっとこまめに掃除すればいいじゃん、と頭でわかっていても体が動かないのはなぜ。)


ヨガの実践はヤマ・ニヤマができてから!

八支則は「8つのステップ」であるので、1つずつ積み上げていかねばならぬもののようです。
ヤマ・ニヤマを実践して人格の基礎ができあがった上でないと、実践的なヨガの形態や形式にとりかかることは許されないそうです。

このことを認識していないために、西洋においてヨガを学ぶ人々の間で多くの問題が生じているとのこと。

とはいえ、解脱をめざしているヨーガ行者と同じレベルのヤマ・ニヤマ実践は厳しいですよね。

そういう意味でいうと、アリス・ベイリーの『魂の光』はアクエリアス時代に生きる私たちにとって丁度良い(ギリ達成可能な)レベルでの実践にフォーカスされています。

三体をコントロールすることで魂と繋がることを目指す。常時接続は不可能でも、少しでも魂と繋がれるようになることで世の天才が得ているような啓示を受けれるようなインナーブレインの開発を目指す。そしてアクエリアス時代にフィットするようなグループ意識を養っていく。

ということで『魂の光』は現代人の必須科目ということになりますよ!

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