【詩】
ある日道ばたであなたに似た石を見つける
何気なく目の端で捉えてすぐに気づいた
あなたに似た石 どことなく それとなく
丸いわけではなく角張ってもいない
白くも赤くも黒くもなくて
どこにでも転がっている普通の石
掌にのせてますます思う
あなたに似た石 どことなく それとなく
いつからここに在ったのだろう
毎日この道通るのに僕は
あなたに気づきませんでしたよと
石に語りかけ 少し考えて
もと在った場所に置く
道の端におさまってあなたに似た石
僕を見あげる 無表情で何も語らず
明日もまた会えるといいね
駅への道を少し急いで
tamito
作品一覧へ
#詩