ピーナッツの殻

【詩】


いまのあなたにかける言葉探して

僕はピーナッツの殻を剥いている

剥いては口に放りこんで

噛み砕いてはビールで流しこむ

あなたの抱えたつらさ眺めながら


どんな言葉にしてもたぶん届かない

だからこうして隣に座って

バカみたいにピーナッツを剥いている

あなたの顔を横目でたまに

盗み見ながらビールを飲んでいる


「週末は晴れるかな」

ふいに口をついた言葉に後悔しながら

返事を待たずにまた殻を剥く

「晴れるといいね」

表情のない顔でそれでもあなたが言葉を返す


tamito

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#詩

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