落陽

【詩】

 

陽が落ちるまでにはまだ少し時間がある

相模湾に沈む夕陽が好きだといつか君が

言ってたこと思い出して僕はここにいる

深い碧の凪いだ海面の向こうを船がゆく

海と空の境界がなだらかに曲線を描いて

その延長上に地球は丸いんだねって君の

声が僕の右側から聞こえた気がしたけど

海から風が強く吹いて言葉を連れさった

雲に映えるいろが少しずつ紅みを帯びて

今日という一日が終わりに近づいている

君が好きだと言っていた景色を今見てる

 

 

tamito

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#詩

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