17歳

【詩】

雨のような悪意の中で
傘もささずにじっと耐えている

風のような黙殺の中で
叫び出したい焦燥を押し込める

雪のような温かさに触れ
群衆の中の孤を確かめ

土のような優しさに触れ
縮み上がる虚しさを知る

求め続けていたものは
朧気に揺れる校庭の木

求め続けていたものは
眩しくも霞む道の果て

凍りついた靴底の上で
百万年もの沈黙を続ける

そして

荒廃した世界の終わりの街角に立ち
光り輝く太陽に溶けていくんだ

tamito

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#詩

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