君の匂いにまみれた小宇宙

【詩】


しめやかに白い肌がカーテン越し

薄日のなかなめらかな曲線を描く

あらゆる繋がりを絶つこの部屋で

少し淀んだ空気に揮発した汗と香

君がペットボトル飲み干し鳴らす

形の良い喉の音さえ僕を昂らせて

意識が身体に奪われたようにただ

ただ完全な同期求めてくりかえす

思考を停止した脳が唯一知覚する

君自身から分泌する匂いにまみれ

ここは君の匂いにまみれた小宇宙


tamito


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#詩

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