それもまた忘れてしまった

【詩】

 

それもまた忘れてしまった

時の悠久のなかで

誰かが気づいたはずなのに

届かずに土に埋もれ

それもまた忘れてしまった

大河の流れにまぎれ

誰かの怒り地を染めたのに

水に溶け海の底へ

それもまた忘れてしまった

強い風に運ばれて

誰かが強く望んだ思い

ひっそりと森に眠り

 

tamito

作品一覧

#詩

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?