雨のことばかりを考えて

【詩】

 

雨のことばかりを考えている

雨の言葉ばかり浮かんでいる

雨のうたばかりを書いている

降りだすまえの肌の湿り匂い

降りはじめの気持ちの鎮まり

降り続く雨音と血脈の同期化

身体の熱を冷ましてゆく滴り

心の澱を洗い流す篠突く降り

草木に深い眠り誘う秋の霖雨

雨のことばかりを考えている

 

tamito

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#詩

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