境目について

【詩】

 

境目について考える

境目には線が引いてある

見える線もあるし

見えない線もある

見えればわかりやすいし

見えなければわかりにくい

境目には距離がある

一から千まで距離がある

ゼロには境目はない

それは境がないこと

見えない境目の距離

それを測ることはできない

だから恐る恐ると僕ら

見えない境目にあたりをつけて

少しずつ少しずつ距離を縮める

見える線に安堵して

どっかと僕ら腰をおろす

でも見える線は律儀すぎて

線を越えると怒られる

線を越えると争いが起こる

だから見える線には規則がある

美しい境目とはなにかと僕ら

右を向き左を向いては考える

やさしい境目に触れたくて

顔をあげ顔をさげては探してる

夕陽が沈む山々の稜線見つめ

海の行き止まり水平線眺めて

美しさとやさしさの境目を

気持ちにたっぷり沁みこませて

今日の自分にありがとう

明日の自分にがんばろう

今日から明日への境目を越える

 

tamito

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#詩

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