【詩】
陽が昇れば起きる繰り返しほど
残酷で悪趣味な儀式はない
悠久のときタスキをかけながら
抜いたり抜かれたり走って
わずか短い生を誰かに繋いでく
いち日いち日を積み重ねて
どの日に何の意味があったのか
昨日どんな色を塗ったのか
誰が誰に証明すれば正解なのか
間違った答えなんて本当は
この世に存在しないんだよって
誰かが通りすがりに言った
そんなしたり顔の屁理屈を拾い
拾いあげてはすぐに捨てる
うんざりするような日常にまた
酔いが覚めて戻ってゆく朝
目覚めれば明日もたぶんきっと
残酷で悪趣味な儀式が待つ
tamito
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