盆がえり

【詩】


彼がかけまわった野も原も

彼が兄のように慕った人の

そのやわらかな眼差しもまた

すべてが通りすぎ加速度的に遠ざかる

前に進むものの思いなど知るよしもなく


盆には帰るという彼は

もう再会を果たしただろうか


tamito

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#詩

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