【詩】
あなたがひとりぼっちだと思うとき
となりに座るまた別の誰かも
ひとりぼっちかもしれない
あなたがへこたれて空を見あげるとき
遠くまた別の街 見知らぬ誰かも
すがるよう空を見あげている
あなたが無我夢中で追いかける鳥は
あなたが捨てたと思っている
故郷で生まれたのかもしれない
旅のような人生をゆくひとがいて
その横顔に憧れるあなたもまた
旅のような人生を歩んでいる
あなたがまだ知らないほんとうの孤独や絶望
知らないままに穏やかな航路
その無事をあなたの父母は願っている
あなたがひとりぼっちだと思うとき
あなたがへこたれて空を見あげるとき
あなたが無我夢中で追いかけるとき
tamito
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