ひっそりと吐く

【詩】

ひっそりと呟く夜の静寂に

日中の繁忙に殺された亡霊

語れぬ者は火炙りに処され

火焔に喉焼かれ言い訳も否

もとより言葉を見られずに

かたちばかりを眼が解して

闇が遮る視界に心底安らぎ

そうして並べる文字面ただ

幼子の落書きのようけれど

否カメラのレンズに過ぎぬ

この眼球をくり抜かず日々

夜の静寂にひっそりと吐く


tamito

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