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オレンジにゴルゴを描いてくれ

小学校最後の遠足に行く娘に、お弁当を作りました。

前日に「デザートはオレンジね!オレンジにゴルゴの顔を描いてね」とリクエストされました。令和を生きるZ世代の女子が、なぜゴルゴ13なのか。よくわからない。よくわからないけど、あいわかったと返事しました。

わたしはゴルゴのことをよく知りません。よく知らないけど、調べようとする気持ちが起きませんでした。そしてよく知らないまま当日の朝になりました。

事前にリクエストされていたおかずを詰め込んでパパッとお弁当を作りました。あとは半分に切ったオレンジの皮にゴルゴを描くだけ。これでわたしの任務は完了します。

眠すぎて震える手でマジックペンを持ち、おぼろげな記憶を頼りにゴルゴ13を描き込みました。





誰だろう。






どうやらわたしの任務は微妙に失敗したみたいです。

しかし娘はまだ寝ています。大丈夫。まだいける。急いでゴルゴもどきをラップでくるみ、お弁当に詰め込みました。

見た目はふつうのお弁当ですね。娘が起きてくる前にフタをしてお弁当を包みました。

仕事を終えて家に帰ってきたら、お弁当は無事に空っぽになって洗い桶に浮いていました。

ゴルゴ13のオレンジの皮はちゃんとゴミ袋に収まっていました。偉いぞ娘。さようならゴルゴ。もうあまり見たくない。

お弁当はともかく、何事も準備を怠ってはいけないということをゴルゴ13を通じて学びました。次にリクエストされたときは完璧なゴルゴ13を描いてみせよう。そう固く決意しました。次があるかどうかはなんとも言えませんが。

ちなみに、ゴルゴオレンジの感想はまだ聞いていません。

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