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「動物好き」と「動物好き」のマッチング

自己紹介やプロフィールに「動物好き」って書いてあると受けがいいじゃないですか? 男女問わず優しそうな印象があるんでしょうね。

私はやったことないんですが、マッチングアプリや婚活アプリの自己紹介欄に「動物好き」って書いている人って多そうな気がします。

でも「動物好き」ってなかなかどうも難しいですよね。「動物好き」の守備範囲はあまりにも広く、そして「動物好き」の種類によってはまったく相容れません。

たとえばこれが「ラーメン好き」だったとしたら、たとえ片方の「ラーメン好き」が「ラーメンは食べに行くのではなく、自分で作るのが好き」で、「冷凍庫に豚骨がいつも大量に入ってるんですよね!」だとしても、相手のことは傷つけないじゃないですか。ただ、次のときには「ラーメンを食べ歩くのが好き、かどうかを最初に確認しよう…」と思うくらいのことで。

でも「動物好き」は、もし違うジャンルの「動物好き」だったとき、お互いの心を傷つけます。ダメージが大きいです。

もし私がマッチングアプリをしたとして(まあ年齢は実年齢ではない、という想像の世界の話としてw)、「動物大好きです!」なんてことをプロフィールに書いたとするじゃないですか。そして「動物好き」の男子となんとなくいいかんじでやりとりができたので、じゃあ会いましょうか、ってことになったとするじゃないですか。

そのとき、「動物好きなんですよね! ハリネズミカフェ行きましょうよ!フクロウカフェのほうがいいかな?」みたいなことを言われたら、どうしましょう。私はその初対面の「動物好き」の彼に対して、ハリネズミカフェのハリネズミがいかにストレスを感じているのかをお話した結果、「なかったことに」になるじゃないですか。

あるいは、じゃあ会いましょうということになり、おいしそうなお店あったので予約しときますね、とお伝えし、実際にお店に入ってメニューを見ているときに、「この店はヴィーガンメニュはないのか」「意識の低い店だ」などと言われても困るじゃないですか。「動物好きなのにあなたは肉を食べるんですか?」と動物福祉について演説を始められちゃったりして。

「志村どうぶつ園、面白いですよね~」と言われても返す言葉がないし、または、わかったような顔をして「犬に服を着せるのも犬の立場になってみたらどうなんですかね」と、冬にイタリアングレーハウンドが服を着ているのを見ながら言われても、「えーと、どこから説明したらいいのかな…」と悩むじゃないですか。

世の中にたくさん動物愛護団体や保護団体があって、みんながひとつにまとまったらどれほどいいか、と思うけどそうはならないのって、結局のところ、「動物好き」の方向や熱さがそれぞれ違うから、マッチングしないんでしょう。

心のなかの、動物に対する思いが収納されている場所はとても繊細で傷つきやすいところなので、大同小異であっても一緒にはなれない。動物に幸せであってほしいという根幹の部分は同じはずなんですけどね…

おっと、マッチングアプリの話でした。

「動物好き」とプロフィールに書くならば、どんな動物がどんなふうに好きで、どんなことは許しがたいのか(←こっちのほうが重要そうね)、などを細かく細かく書くようにしないと、「動物好き」と「動物好き」の本当の意味でのマッチングは成立しないのではないでしょうか。

「動物好き」とデートしてがっかりした「動物好き」さんの話とか聞いてみたいw

ちなみに自分ががっかりした経験としては、マッチングアプリや彼氏の話ではないのですが、親がファー製品(フェイクファーではない)をくれたことです。「おい」と思いました。

ではまた。

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