見出し画像

日本人形のはなちゃん

居間にある棚の上に日本人形のはなちゃんがいる。
身長15センチ程しかない、小さめで可愛らしい人形だ。

だけど、今までは居間にはいなかった。

数年前までは倉庫にある2mある書棚の上にいた。
私は背が低いため、見上げても場所によっては見えないくらいの位置。

場所をずらしたのには理由がある。

誰もいないはずの階から足音やドアが閉まる音など色々聞こえたからだ。

はじめははなちゃんの仕業だと誰も思わず、ネズミでもいるのだろうと思われていた。

でもある日、倉庫にいたはなちゃんを母親が発見し、玄関に飾った。

そしたら今まで毎日のように聞こえていた不可解な音が止んだのである。

それから、様々な音の原因ははなちゃんである説が濃厚となった。

でも数ヶ月後、また音がなり始めた。

既にはなちゃん説を信じていた母親はすぐに居間へと移動させた。

おかげで今のところ、音を聞いていない。

きっとはなちゃんは1人が寂しくて、かまって欲しかったのだと思う。

そう思うと、はなちゃんの年齢はおそらく5歳くらいだし、そりゃ暗い部屋で1人は寂しいに決まってると思って現在は居間にいるが、
何かあれば声をかけるようにしている。

日本人形が苦手であった私からすると克服するまでに時間はかかったが、今はいい関係が築けているのではないかと思っている。

あと、たまたまかもしれないが昔よく見ていた倉庫からモンスターが出てきて襲ってくる夢を週1ペースで見ていた。
けどそれもパタンと無くなったから、もしかしたらはなちゃんからのSOSだったのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?