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女優 シャナン・ドハーティ

四十路以上の皆さまにとっては、恐らくなつかしの「ビバリーヒルズ高校白書」「ビバリーヒルズ青春白書」、通称“ビバヒル”のブレンダことシャナン・ドハーティが53歳という若さで亡くなったと訃報が流れてきて驚きました。

嘘か誠か、ビバヒル収録中のわがまま発言や態度などがクローズアップされて(実際、ビバヒルのシリーズ4を降板)、すっかり嫌われ者のイメージが定着してしまっていた彼女ですが、ここ10年ほど、癌闘病していたことを自ら公表し、検診の重要性を発信し続けていました。日本のモデルや女優がやりがちな“なんちゃってスッピン”とは一線を画す、リアルな闘病中の姿やメッセージは、多くの人に気付きや勇気を与えたのではないかと思います。

ドハーティが世に出たのは、「大草原の小さな家」シリーズですが、五十路であるわたしの「大草原の小さな家」といったら、やはりメリッサ・ギルバート演じたローラのシリーズ。
タフで愛妻家の父さんと、料理が上手で美しい、太陽のような母さん、それに賢くて優しい姉さん、天真爛漫なローラ。
加えて物語になくてはならないのが、意地悪でお金持ちの女の子ネリーと弟ギルバート! 昭和の少女を熱狂させたいがらしみきこ作の少女漫画「キャンディ・キャンディ」の意地悪少女イライザが縦ロールなのは、きっとネリーに感化されてのことではないかと睨んでいます。

が、大人になってメリッサ・ギルバートのインタビューを読んでびっくり。
あの天使のごとく優しく賢く美しい姉さんを演じていたメリッサ・スー・アンダーソンに執拗な意地悪を受け続けており、それをネリーと二人耐え続けていたというのです!
子役の世界って、もとい、女優の世界というべきなでしょうか、怖いなあと思います。

そういえば、某人気女優のお母様から、ドラマで共演したある女優にさんざっぱら意地悪をされていたという話を聞いたことあります。テレビじゃ、意地悪な顔なんておくびにも出さない女優さんなだけに、聞いたこちらもびっくりでした。
ちなみに、その意地悪女優、今じゃすっかり見かけなくなりました。そういうものでしょう世の中は。スタッフだってバカじゃない。ちゃんと見ていると思うのですよ。

閑話休題。ドハーティに話を戻しましょう。
彼女がブレンダを演じていた頃、わが家のテレビはまだブラウン管で、父も母も、叔父も叔母も皆元気で。猫のヤニーも可愛いさかりだった。それなりに悩みは抱えていたけれど、今にして思えば薔薇色に輝いていたように思えるあの時代を彼女はブラウン管の向こうから、輝くばかりの笑顔で彩ってくれていたように思います。

ありがとうブレンダ。ご冥福をお祈りします。

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