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Dr. Sの散歩道①【早起きは三文の〇」?!】


「いつまでも寝てないで早く起きなさい!」
「朝型人間になりなさい!」
そんな風に怒ったり怒られたりしていませんか?

こんにちは、玉谷クリニックDr. Sです。
この時期はまさに春眠暁を覚えず。
暑くもなく、寒くもなく、起きたくなく、そんな気持ちの良い季節ですね。

著名な成功者を見ても、朝型人間の方が生産性が高く成功しております。
海外のニュースサイトでも成功者が朝に行っているルーティンの紹介のような、とにかく「夜型はダメだから朝方に変えなさい」という『朝型人間最強説』が存在していますが、それは本当でしょうか?

朝型、夜型のどちらが得意かということは、個人のもった体内時計の傾向、“クロノタイプ”と呼ばれ、遺伝や細胞周期の要因が深く関わることが知られており、修行や気合いで調節することは一般に困難と考えられています。


興味深い研究を読みました(参考URL参照)。

東京医科大学が最近Sleep Medicineに発表した8000人以上を対象とした調査によると、1時間早起きすると全体で0.14%(とくに夜型人間がそれをすると0.26%)生産性が低下することが明らかになりました。
これはOECD平均賃金換算で日額約3文に換算されるそうですから、残念ながら『早起きは三文の「損」』となってしまいそうです。
なお、1時間の夜ふかしは全体で0.29%(特に朝方人間がそれをすると0.48%の生産性低下を認め「夜更かしは早起き以上の損」になっていそうです。
夜型生活は全体としての生産性を低下させることがわかっており、これは睡眠障害がもたらすさまざまな結果もあることが考えられています。


本来早起きの人に夜更かしを強制したり、逆に夜型の人に無理に早起きを強いるのは、むしろ仕事の生産性を損なう可能性がある、という報告をご紹介しました!
単に早起きをするのが良い、ということではなく、自分自身の持っているリズムを乱して無理な生活することがいかに悪影響を及ぼすかお分かりになったと思います。
ごくごく常識的な範囲で、夜ふかしはしないこと、無理に早起きしすぎないこと、良好な睡眠をとることを心がけることは免疫維持にもつながり健康な毎日を送る要となります。皆さんも自分の生活を見つめ直してこれらを改めて考えてみましょう。


睡眠の質をあげることも重要ですね!

良質な睡眠を考える上で、皆さんは睡眠のお悩みはありませんか?
いびきがひどい、息が止まって起きることがある、日中眠気が酷すぎてつらい。
そういった状態も、単なる寝不足や気合の問題ではなく、病気の一部かもしれません。
玉谷クリニックでは、【睡眠時無呼吸症候群】の診断・治療も多数例おこなっています。
睡眠に関する各種お悩みもいつでもご相談くださいね。

ちなみに私は、『朝型最強人間』ですので、起きた瞬間がテンション最高潮です!

参考ニュース
『早起きは三文の「損」であることが判明!? 朝型人間と夜型人間の睡眠の問題と生産性との関連を調査』
(TechCrunch Japan 2022年3月30日)

<専門医師・看護師・糖尿病療養指導師・管理栄養士・超音波検査技師・医療事務コンシェルジュによるチーム医療で皆さまに寄り添い、健康寿命をのばすお手伝いをする玉谷クリニック>


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