矯正歯科-潜伏調査レポート(6)
7.本命のA歯科医院・・・4件目
インビザライン専門。初めから精密検査だったため、無料カウンセリングと同じ条件で比較するのはフェアじゃないことを留意いただきたい。
【目的】
医院の雰囲気、方針をチェックし、ここで矯正できるかの確認を行う。
【手法】
歯科の選定方法:紹介
精密検査+カウンセリングで初回予約
【結果】
・事前準備
問診表、紹介状を提出。
レントゲン、セファロ、アイテロ(光学スキャナー)を撮影。
・カウンセリング
最初にカウンセラーさんから一般的な説明を受ける。加速装置など初めての事項に関しては質問しながら疑問を解消する。アイテロ画像を見ながら、ドクターに訊きたいことをカウンセラーに伝えておく(時間短縮のため)。
最後に大先生の説明。顎関節の診察あり(人生初!)。検査結果を見ながら現状の説明、治療方針の説明。
【考察】
・大先生との対面時間は短いが、濃厚なカウンセリング
大先生とお話しした時間はわずか10分ちょっとだったと思う。時間は短いものの、的確な指摘が多すぎた。パズルの足りないピースをどんどん投げられ、予期せずにパズルが完成してしまった。(この事象が発生する条件は、手持ちピースで組み立てられるところまでパズルを完成させてある状態)
・再矯正の多さと、自分と同じ症例の多さ
この矯正歯科での再矯正の割合はかなり高い。そして、私と同じパターンをたくさん診ていて、このまま放置するとどんどん悪くなることや、今はまだ初期段階で、この時点で来る人は少ないらしい。この大先生は過去も未来も見えていて、過去の状態の考察も当たっており、的確に説明してくれた。指摘事項を反芻して、数日後に糸がつながった事項もある。大先生からの指摘事項の全てが、バラバラだった事実を結びつけ、絡まった糸が一気にほどけた。痒いところに手が届きすぎ、全く無駄な説明のないカウンセリングだった。
歯科医は過去を振り返らず、過去の経緯は「知らない」と割り切るタイプが多いようだ。C、E、F歯科医も、一般歯科の主治医も「過去のかみ合わせがどうだったか知らない」と言い切る。それはそれで正しいかもしれないが、「知らない」と言われるとそれ以上の説明を躊躇してしまう。『これ以上相談に乗りません』という態度のように見え、心の壁が作られてしまう。そう思われてもいいけど、言葉に出されると患者側としてはかなり傷つく。
・相性は人それぞれ、万人向けではない。
この矯正歯科は「当たり外れが多い」という話を聞いたが、その通りだった。相性が良いパターンと、相性が悪いパターンの傾向を私なりにつかんだため、後日投稿してみたい。患者数が多いインビザ取扱い医院では不可避である。
歯科医師が患者によってエネルギー配分を変えている可能性もあるが、そこは検証不可能。A歯科医師は症例写真をHPで紹介しており、難症例にも取り組んでいる。難症例や、リカバリーになると燃えやすいタイプだと感じた。すくなくとも私の場合(リカバリー)はちゃんと向き合ってくれていると感じた。
これが、他の歯科医院の場合、逆の場合も存在する。インビザは症例数によってダイヤモンドランクが変わるが、この認証を得るために症例数を増やしたい場合、簡単な症例ばかりを積み重ねて、難症例を断る場合もあるようだ(読者からの情報提供)。
・治療開始まで3ヶ月待ち
患者数が多いからどっかで手を抜いているのではないかと疑念が頭をよぎる。しかし、待っている患者さんが多いため、治療開始まで3ヶ月待ちと説明された。これを聞いて、「無理な歯科医院経営を行わずに誠意があるな」と安心した。しかし、一方で「そんなに待たなきゃいけないのか、嫌だな、早くしろ」と思った人は、ここでの矯正は向かないと思う。
この歯科医が私の類似症例の経験が一番多いという点と、医院の雰囲気やシステムにマイナスポイントが無かったため、最終的にここに決めた。